ドル円、151円台での推移 150円への注目の展開に変化なし=NY為替概況 きょうの為替市場、ドル円は151円台での推移が継続。前日のNY時間終盤に152円台に戻したものの、上値を抑えられている。市場はイベントを通過して次の材料探しになっている中、方向感のない展開を続けているが、ドル円は1月中旬からの下げトレンドが継続しており、2月7日安値の150.95円付近が目先の下値メドとして意識される。節目の150円に向かって下値を掘り下げるか、注目の展開に変化はない。 トランプ大統領が関税脅威を強め、大統領は自動車、半導体、医薬品の輸入品に25%前後の関税を課す可能性が高いと述べ、早ければ4月2日にも発表すると述べていた。ただ、米株式市場はほとんど変化していないなど、広範なリスク選好のムードに大きな影響は与えていない。 なお、午後に1月分のFOMC議事録が公表されたが、FRBの利下げへの慎重姿勢を裏付ける内容となった。ただ、それは十分に織り込まれている内容でもあり、大きな動きには繋がっていない。 市場は次の展開を探っている中、ユーロドルは1.04ドル台での上下動に終始。ただ、上値を抑えられている状況に変化はなく、21日線が控える1.0410ドル付近に顔合わせする場面も見られた。 本日はシュナーベルECB専務理事のインタビューが伝わり、「ECBは間もなく、利下げの一時停止または終了について議論をに迫られるだろう」と述べていた。第1歩として3月の理事会で声明から「金融政策は景気抑制的」という文言を削除するかどうかを議論すべきだと主張。「抑制的かどうかに、もはや確信が持てない」とも付け加えていた。 市場では3月利下げはほぼ確実視されているが、それ以降の決定はより複雑になる可能性が高い。一部の当局者は失速する経済を支えるべきだと考えているが、利下げによって深刻な経済的弱点を覆い隠すべきではないという意見もある。 ポンドドルはやや戻り売りが出ているものの、大きな動きは見られていない。1.26ドル台から上値を抑えられているものの、1月中旬からのリバウンド相場は失われていない。 本日は1月の英消費者物価指数(CPI)が発表になり、予想を上回る内容となった。根強いインフレを示唆する内容ではあったものの、エコノミストからは1月の英CPIの急上昇も、英インフレは低下傾向との見解が出ている。全体的な傾向は依然低下しており、英中銀は今年4回の利下げを実施できる見通しだという。 1月にインフレが予想以上に急上昇したのは、英中銀の段階的な利下げ計画を一見複雑にしているが、今回は公共料金などの総合インフレと、航空運賃などのサービスにおける一時的な影響が、上昇の背景にあるという。これらの急騰を除外すると、インフレは低下傾向を示していると指摘している。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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