株価指数先物【引け後】 為替にらみのなかでショート優勢の相場展開

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪3月限
日経225先物 38710 -460 (-1.17%)
TOPIX先物 2736.5 -31.0 (-1.12%)

 日経225先物(3月限)は前日比460円安の3万8710円で取引を終了。寄り付きは3万8850円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万8985円)を下回り、売り先行で始まった。現物の寄り付き直後につけた3万8950円を高値に下落幅を広げ、前場中盤にかけてボリンジャーバンドの-1σ(3万8740円)を割り込んだ。為替市場では1ドル=150円台半ばと円高に振れるなか、前場終盤にかけて下へのバイアスが強まり、200日移動平均線(3万8550円)を割り込んだ。

 ランチタイムでは200日線を挟んでの推移をみせるなか、石破首相と日銀総裁の会談が伝わると、日銀の追加利上げが改めて意識される形から円相場は1ドル=150円台前半と円高に振れた。これを受けてショートを仕掛けてくる動きが強まり、後場中盤にかけて一時3万8450円まで下落幅を広げた。ただし、終盤にかけては短期筋のショートカバーとみられる動きから持ち直し、200日線を上回って終えている。

 日経225先物は為替にらみのなか、ショート優勢の相場展開となった。2月に入ってからは200日線を割り込む局面では、下ヒゲを残す形での切り返しをみせてきた。本日も同線を上回り、-1σ水準まで戻してきた。目先的には-1σ水準で底堅さがみられるかが注目されそうである。

 ただし、トランプ政権による米国第一主義の政策によって世界の金融市場が振らされるなか、海外勢のポジションは米国にシフトしやすく、日本からの資金流出が警戒されやすいだろう。そのため、自律反発の局面においては、戻り待ち狙いのショートに向かわせる可能性がある。本日は東証プライムの値下がり数が8割を占めた。為替が円高に振れるなかで輸出関連株の弱さが目立ったが、内需系に資金がシフトする動きは限られていた。

 日経225先物は-1σ水準での底堅さがみられるようだと、25日線(3万9130円)、75日線(3万9080円)辺りまでの自律反発は可能だろう。一方で、-1σが抵抗になるようだと-2σ(3万8350円)から瞬間的に-3σ(3万7950円)に接近する展開は警戒しておきたい。来月のメジャーSQに向けて荒い値動きになる可能性もあるため、ロングを積み増す動きは期待しづらい。

 NT倍率は先物中心限月で14.14倍に低下した。ただし、積極的なスプレッド狙いの動きは限られているだろう。本日は14.11倍~14.16倍での推移をみせており、直近のボトム水準である14.10倍に接近する局面では、NTショートを巻き戻す動きが入りやすい面はありそうだ。

 手口面(3月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万0161枚、ソシエテジェネラル証券が1万7426枚、サスケハナ・ホンコンが4833枚、JPモルガン証券が3483枚、野村証券が2226枚、バークレイズ証券が2185枚、モルガンMUFG証券が2067枚、SBI証券が2060枚、ドイツ証券が1485枚、日産証券が1424枚だった。

 TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万3698枚、ソシエテジェネラル証券が1万9759枚、JPモルガン証券が5685枚、バークレイズ証券が5512枚、モルガンMUFG証券が5007枚、ゴールドマン証券が3965枚、ビーオブエー証券が1826枚、BNPパリバ証券が1493枚、ドイツ証券が1002枚、UBS証券が987枚だった。

株探ニュース

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