CFTC大口投機資金動向(2/18時点):金・原油買いが縮小

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【概略】
 米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要市場における2月
18日時点の大口投機家の売り越しは361万1250枚となり、前週の389万
9361枚から縮小した。取組高合計は4730万2225枚となり、前週から111
万7516枚(2.4%)増加した。
 項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が2.0%増、債券
合計が3.6%増、為替合計が0.8%増となった。商品市場の取組高は、穀物合計が
0.8%増、エネルギー合計は0.2%増、金属合計は微減となった。
 項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式で手じまい売り、新規売
りが出て売り越しに転じ、債券で新規買い、買い戻しが入って売り越しを縮小した。為
替は新規買い、買い戻しが入って売り越し(ドル買い)を縮小した。

【現在の市場テーマと大口投機家の動向】
 前週は、米大統領の関税発言が目立ったが、市場では見極めの動きとなった。またウ
クライナの停戦協議が開始された。ただウクライナのゼレンスキー大統領は、鉱物資源
収入の約半分を求める米国の提案を安全保障が盛り込まれていないことから拒否してお
り、今後の行方を確認したい。
 シカゴ為替市場の大口投機家は日本円が6万0569枚買い越し(前週5万4615
枚買い越し)、ユーロは5万1420枚売り越し(同6万4425枚売り越し)、英ポ
ンドは579枚売り越し(同3168枚売り越し)となった。ユーロは新規買い、買い
戻しが入って売り越しを縮小した。

 商品市場では、原油が買い戻し主導で上昇したが、リスク回避の動きが出ると戻りを
売られた。金は米大統領の関税政策に対する懸念や地政学的リスクを受けて史上最高値
2954.62ドルを付けた。
 今回報告で大口投機家の取組は、ニューヨーク原油が19万7594枚(前週22万
0004枚買い越し)に縮小した。手じまい売りが買い戻しを上回った。ニューヨーク
金は26万8674枚買い越し(同28万4504枚買い越し)、ニューヨーク・プラ
チナは2万3537枚買い越し(同2万5730枚買い越し)に縮小した。金は手じま
い売り、新規売りが出て、プラチナは新規売りが新規買いを上回った。

 穀物市場で大口投機家は今回、コーンが46万8724枚買い越し(前週42万
4769枚買い越し)に拡大、大豆は5642枚売り越し(同6781枚買い越し)に
転じた。コーンは新規買い、買い戻しが入り、大豆は手じまい売り、新規売りが出た。
前週のコーンは、米国産の作付面積拡大見通しに上値を抑えられた。
MINKABU PRESS 東海林勇行

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。