[今日の視点]貴金属=続伸、NY高を引き継ぐ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、続伸して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優勢とな
ろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク高を受けて堅調となろ
う。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は25.30ドル高
の2938.34ドル、銀が51セント高の3325セント、プラチナが8.93ドル
高の988.53ドル、パラジウムは10.79ドル高の952.60ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=148.20/22円で、前営業日の
大引け時点から0.10円の円安。
 先限の寄り付き目安は、金が1万4080円前後、銀は157.0円前後、プラチナ
は4580円前後、パラジウムは4500円前後。
【NY金は予想以下の米CPIが支援】
 金はきのうの海外市場では、予想以下の米消費者物価指数(CPI)を受けて買い優
勢となった。
 金は予想以下の米消費者物価指数(CPI)が支援要因になった。2月の米CPIは
前年比2.8%上昇した。伸びは1月の3.0%から鈍化し、市場予想の2.9%を下
回った。米連邦準備理事会(FRB)の6月の利下げ観測が高まった。ただ米国の関税
に対する不透明感からドル安は一服した。一方、米国市場では取引終盤、投資適格社債
と国債の利回り差(信用スプレッド)が昨年9月以来の高水準に拡大した。景気後退
(リセッション)と世界貿易戦争を巡る投資家の懸念の高まりを示唆した。
 トランプ米大統領は、欧州連合(EU)が米製品に対し報復関税を課せば、対応する
と表明した。EUは、鉄鋼とアルミニウムを巡る米国の関税に対抗し、来月から260
億ユーロ(283億3000万ドル)相当の米国製品に関税を課すと発表した。カナダ
のルブラン財務相は、米大統領が発動した鉄鋼・アルミニウム関税への対抗措置とし
て、米国からの輸入品に対し298億カナダドル相当の報復関税を課すと発表した。

 銀はきのうの海外市場では、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。
【NYプラチナはドル安や金堅調が支援】
 プラチナはきのうの海外市場では、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。
 プラチナはドル安や金堅調が支援要因になった。2月のの米消費者物価指数(CP
I)が予想以下となったことを受けてドル安に振れた。ただ貿易戦争に対する懸念から
ドル安は一服した。トランプ米大統領は4月2日に相互関税を発表する見通しであり、
関税の影響が引き続き懸念される。
<今日の予定>
・ユーロ圏鉱工業生産 2025年1月(EUROSTAT)
・米新規失業保険申請件数(労働省)
・米生産者物価指数 2025年2月(労働省)
MINKABU PRESS 東海林勇行

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。