シカゴ大豆市況=軒並み軟調、報復関税懸念や南米の供給増観測で売り優勢に

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/05     1012.00     1016.00     1006.50     1008.25     - 4.50
  2025/07     1026.00     1029.50     1019.75     1021.50     - 5.00
  2025/08     1024.00     1026.75     1016.25     1018.00     - 5.50
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物        未入電         172,538         830,437  ( + 6,752)

 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米気象庁発表の6−10日予報(3月25日−3月29日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜上回る。雨量は平年並み。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る〜上回る。雨量は平年並み。
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 大豆は続落。終値の前営業日比は5.50〜4.25セント安。中心限月の5月限は
4.50セント安の1008.25セント。

 報復関税合戦により、最大の顧客である中国との貿易摩擦懸念が強まるなか、最大の
輸出競合国であるブラジルの新穀の出回り時期を迎えているが、この日は調査会社が3
月のブラジルの大豆輸出見通しを上方修正したことが嫌気された。一方、米国産の作付
面積は前年から縮小する見込みだが、S&Pグローバルが作付面積見通しを1月の同社
見通しを据え置いたことでこの日は買い材料とはならなかった。
 5月限は1012.00セントで取引を開始した後、アジアの時間帯の時間外取引で
は1010セント台半ばで強含みで推移した。欧州の時間帯に入ると、下値を切り下げ
て1010セント台前半で広めのもみ合いとなった。米国の時間帯に入ると、さらに下
値を切り下げて1010セント台を割り込んだ。

 この日調査会社、S&Pグローバルが発表した今年の米国産大豆の作付面積見通しは
8330万エーカーと、前回の見通しから据え置きとなった。昨年実績の8710万エ
ーカーを大幅に下回っている。

 ブラジルでは新穀大豆の出回り時期を迎えているが、この日調査会社、ANECが3
月のブラジル産大豆の輸出見通しを1556万トンとして、これまでの見通しだった
1545万トンから上方修正した。

 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル全域>
 高めの気温が今後も続く見込みだが、雨量に焦点が移っており、とくに乾燥傾向が続
いたきた産地中部東側の地域でどの程度の慈雨となるのかが注目される。

<アルゼンチン全域>
 今週末には強い寒冷前線により、産地全域で降雨が見込まれるが、前線通過後は月末
まで降雨はない見込み。

 大豆製品は、大豆粕が続落、大豆油は小幅に期近安の期先高。大豆粕は大豆安に追随
したが、大豆油は米国産の作付面積の縮小を背景にして。新穀限月となる期先が小幅高
で引けた。
 大豆粕5月限は前日比2.20ドル安の297.70ドル。
今日の材料
・ブラジル産地全域で高めの気温が続くが、乾燥懸念のある産地中部の東側の雨量が焦
 点となる。
・アルゼンチン産地では今週末に降雨の通過もその後は月末まで降雨がない見込み。
・今年の米国産大豆の作付面積見通しを8330万エーカーと、前回の見通しから据え
 置き(昨年実績は8710万エーカー)=S&Pグローバル
・3月のブラジル産大豆の輸出見通しを1556万トンに上方修正=ANEC

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