貴金属は、金が反発して寄り付く見通し。金と銀は円安を受けて買い優勢となろう。 プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク安を受けて軟調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は13.82ドル安 の3010.72ドル、銀が21セント安の3297セント、プラチナが8.78ドル 安の972.90ドル、パラジウムは10.76ドル安の952.76ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=150.69/71円で、前営業日の 大引け時点から1.13円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が1万4690円前後、銀は160.0円前後、プラチナ は4580円前後、パラジウムは4600円前後。 【NY金はドル高が圧迫】 金はきのうの海外市場では、ドル高を受けて売り優勢となった。 金はドル高が圧迫要因になった。3月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値 は53.5と、前月の51.6から上昇した。寒さの緩和を背景にサービス業が上昇し たことが、総合PMIの上昇に寄与した。またトランプ米大統領は、自動車、アルミニ ウム、医薬品に対する関税措置を「極めて近い将来」に発表すると述べた。「多くの 国」を関税免除の対象とする可能性があるとの考えを示した。ただベネズエラ産石油・ ガスを購入する国に25%の関税を賦課する意向を明らかにした。 イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザに対する攻撃を続ける中、エジプトがガザ停戦 合意の回復を目指す新たな提案を行った。エジプトは、イスラム組織ハマスが毎週5人 の人質を解放し、このペースでの人質解放が開始された次の週にイスラエルが停戦合意 の「第2段階」に移行することを提案した。一方、米国とロシアの代表団が24日にサ ウジアラビアの首都リヤドで開催したウクライナ情勢に関する会合が終了した。会合で は黒海におけるロシアとウクライナの戦闘停止などを巡り協議が行われた。共同声明を 発表する見通しとなっている。 銀はきのうの海外市場では、ドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。 【NYプラチナはドル高や金軟調が圧迫】 プラチナはきのうの海外市場では、ドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。 プラチナはドル高や金軟調が圧迫要因になった。3月の米総合購買担当者景気指数 (PMI)速報値が上昇した。一方、米株価が、トランプ政権が貿易相手国に対する関 税でより控えめな姿勢を取る可能性があるとの期待から大幅続伸したことは下支え要因 である。また中国税関総署(GAC)はフェンタニル密輸に対する取り締まりを徹底す るため規制を強化すると発表した。デーンズ米上院議員(共和)は、中国が貿易に関す る協議を進めたいのであれば、同国は合成麻薬フェンタニルの前駆体の米国への流入を 止めるための行動を起こす必要があると述べていた。米中の会談に進むのかどうかを確 認したい。 <今日の予定> ・金融政策決定会合議事要旨公表 1月23-24日分(日本銀行) ・独景況感指数 2025年3月(ifo) ・米ケース・シラー住宅価格指数 2025年1月(S&P) ・米新築住宅販売 2025年2月(商務省) ・米消費者信頼感指数 2025年3月(カンファレンスボード) MINKABU PRESS 東海林勇行
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