穀物4品見通し=コーンは作付面積拡大観測織り込み後は根強い需要が下支え

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
<大豆>
 シカゴ大豆5月限は3月11日以降、おおむね995〜1020セントのレンジ内で
の高下が続いている。
 3月31日に米農務省(USDA)が発表する作付意向面積は、前年比で縮小が見込
まれていることが買い支援要因。反面、米トランプ政権による関税政策に対し中国側が
報復関税を発動するなど、米中間の貿易戦争が激化していることが上値圧迫要因。
 強弱材料が交錯する環境下、ブラジルの輸出が活発化する時期を迎えている。ブラジ
ル産大豆が市場に出回るため、今後の米国の大豆輸出は圧迫される可能性が高く、これ
が上値抑制要因になるとみる。4月2日に発表されるトランプ相互関税の内容の見極め
が必要だが、今後の上げ余地は限られると予想。当面は、1000〜1020セントの
レンジ内での高下になるのではないか。
<コーン>
 シカゴコーン5月限は3月21日以降、続落となっている。27日に3月4日以来の
低値となる447.25セントまで値を落とした。安値からは買い戻されており、下げ
一巡となる可能性が高まっている。
 この軟調な値動きは、3月31日に発表される米農務省(USDA)の作付意向面積
において今春の米コーン作付面積の拡大見通し観測が背景になっている。
 コーンの場合、24/25年度の期末在庫率は10.2%が見込まれており、需給に
は潤沢感が強いが、このようななかでの作付面積拡大により、さらに需給緩和が進む可
能性が意識されている。
 一方、米国のコーン輸出は好調を維持していることが強気材料。しかし、米トランプ
政権が相互関税を発表すれば、米トランプ政権の関税政策による輸出縮小の可能性が高
まるというリスクがある。
 強気な需要に下支えられる一方、供給増加観測が重石となって上値を抑制される可能
性がある。
 ただ、USDA作付意向面積で予想以上に作付面積縮小が示されなければ、これまで
下落した後の反動高となる可能性がある点に注意しておきたい。
<小豆>
 取組はゼロの状態が続いている。依然として手出し難。
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