金・銀午前=金は反落、円高が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【場況】
 金が反落。円高を受けて売り優勢で始まった。その後は、リスク回避の動きを受けて
軟調となったが、ドル建て現物相場に押し目買いが入ると、下げ一服となった。銀はニ
ューヨーク安と円高を受けて先限が下落した。
 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が127〜81円安、金ミニが
139.5〜82.0円安、ゴールドスポットが223円高、銀が2.0円安。
 午前11時2分現在の出来高は、金が2万4671枚、金ミニが1万1156枚、ゴ
ールドスポットが1396枚、銀が1枚。
【NY金は一代高値を更新】
 金は米国のインフレ高止まりが支援要因になった。2月の米個人消費支出(PCE)
価格指数は、前年比2.5%上昇した。1月の伸びと同じで、市場予想と一致し、イン
フレ高止まりが示された。一方、3月の米ミシガン大消費者心理指数確報値は57.0
と前月の64.7から低下した。速報値は57.9。1年先のインフレ期待は5%に上
昇し、2022年以来の高水準となった。リスク回避の動きが出たが、金の押し目は買
われた。
 トランプ米大統領は、ロシアのプーチン大統領に腹を立てていると述べ、ウクライナ
戦争終結に向けた自身の取り組みをロシアが妨害していると感じれば、ロシア産原油の
買い手に25〜50%の関税を課すと警告した。またイランが核開発計画を巡り米国と
合意しない場合、イランに爆撃を行い、二次関税を課すと警告した。一方、今週発表す
る相互関税について、限定された数ではなく全ての国を対象とすると述べた。週明けの
金のドル建て現物相場は一段高となり、史上最高値を更新した。
 金先限は夜間取引で上場来高値1万5015円を付けたのち、リスク回避の動きを受
けて上げ一服となった。ニューヨーク高が支援要因になった。日中取引では、1万
4857円まで下落した。円相場は1ドル=149円台前半の円高に振れた。銀先限は
166.5円に下落した。
【ドル建て現物相場】
 金のドル建て現物相場は、堅調。前週末の海外市場では、米国のインフレ高止まりを
受けて買い優勢となった。アジア市場では、朝方の3089.14ドルから、米大統領
の関税発言を受けて史上最高値を更新したのち、リスク回避の動きを受けて上げ一服と
なったが、貿易戦争に対する懸念から押し目は買われた。
 午前11時現在、金が3093.76ドル、銀は3413セントで推移。前営業日の
大引け時点は金が3082.16ドル、銀が3443セント。

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