[今日の視点]貴金属=総じて反発、NY高や円安で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、総じて反発して寄り付く見通し。金はニューヨーク高と円安を受けて買い
優勢となろう。銀はニューヨーク安を受けて小幅安となろう。プラチナ系貴金属(PG
M)はプラチナがニューヨーク高と円安を受けて堅調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は5.80ドル高の
3121.76ドル、銀が38セント安の3398セント、プラチナが1.39ドル安
の992.20ドル、パラジウムは6.50ドル高の987.81ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=149.99/01円で、前営業日の
大引け時点から1.07円の円安。
 先限の寄り付き目安は、金が1万5140円前後、銀は165.0円前後、プラチナ
は4700円前後、パラジウムは4600円前後。
【NY金は米関税政策の不透明感が支援】
 金はきのうの海外市場では、米国の関税政策に対する不透明感を受けて買い優勢とな
った。
 金は米国の関税政策に対する不透明感が支援要因になった。トランプ米大統領は2日
い相互関税を発表する。欧州連合(EU)や日本、インド、カナダの関税率の例を挙
げ、そうした国・地域が新たな関税の対象であるという。発表後の各国の対応を確認し
たい。貿易戦争の激化に対する懸念から、金が安全資産として買われた。
 トランプ米大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領が重要鉱物資源協定からの撤
退を望んでいると述べ、もし撤退すればゼレンスキー氏は大きな問題に直面するだろう
と警告した。一方、英仏独などのウクライナの主要欧州同盟国の外相らは、マドリード
で会合を行い、対ウクライナ支援を倍増させるとともに、新たな対ロシア制裁を検討し
ていると表明した。
 銀はきのうの海外市場では、欧州時間からのドル高を受けて戻りを売られた。
【NYプラチナは金堅調につれ高】
 プラチナはきのうの海外市場では、金堅調につれ高となった。
 プラチナは金堅調につれ高となった。トランプ米大統領が2日に相互関税の発表を控
えて金が安全資産として買われ、プラチナもつれ高となった。ただ貿易戦争の激化でリ
スク回避の動きになるようなら、プラチナの上値は抑えられるとみられる。ただ国際通
貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は、米大統領が打ち出したさまざまな関税は
多大な不確実性を生み出しているが、目先景気後退を引き起こす公算は乏しい、との見
解を示した。
<今日の予定>
・労働力調査(失業率) 2025年2月(総務省)
・短観 概要及び要旨 3月調査(日本銀行)
・中国製造業購買担当者景況指数 2025年3月(財新)
・キャッシュレートターゲット公表(オーストラリア準備銀行)
・ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2025年3月確報(Markit)
・ユーロ圏消費者物価指数 2025年3月速報(EUROSTAT)
・ユーロ圏雇用統計 2025年2月(EUROSTAT)
・米製造業景況指数 2025年3月(ISM)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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