その後、ドル円は序盤の下げをほぼ取り戻し、146円台を回復している。きょうも市場は大荒れで米株式市場でダウ平均は一時1700ドル安まで急落し、4万ドルを割り込んでいる。トランプ関税に対して中国が報復措置を発表したことで、貿易摩擦のエスカレートが警戒されている。リスク回避の雰囲気が依然として市場を席捲する中、円高の動きがドル円を一時144円台半ばまで急落させていた。 しかし、この日の米雇用統計とパウエル議長の講演によるドル買い戻しがドル円の下値を支えている。米雇用統計は非農業部門雇用者数が22.8万人増と予想を大きく上回った。1月、2月分は下方修正され、失業率は4.2%に上昇していたものの、全体的にはまずまずとの受け止めのようだ。ただ、いまの市場は関税に意識が集中していることから、今回は投資家も傍観している。 一方、パウエル議長は「調整の検討を待てる好位置にある。FRBはインフレ期待の抑制維持の責務負う。物価上昇がインフレ継続を招かないよう確実にする必要」などと、これまでと同様に追加利下げへの慎重姿勢を堅持していた。米株は再び下げ幅を拡大させたが、短期金融市場で高まっていた追加利下げへの期待は後退。講演前は年内4回の利下げを完全に織り込み、5回の利下げを60%の確率で織り込んでいた。しかし、講演を受けて、5回の利下げ期待はほぼ完全に後退している状況。 ただ、不安感は晴れることはなく、ドル円は積極的に戻りを試そうという動きまでは出ていない。 USD/JPY 146.16 EUR/JPY 160.46 GBP/JPY 188.59 AUD/JPY 88.01 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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