経済統計解説＝米ＧＤＰは縮小、米国は景気後退へ

　中国統計局が発表した４月の製造業購買担当者景気指数（ＰＭＩ）は４９．０まで低
下した。２０２３年１２月以来の低水準。米中貿易戦争に出口は見えておらず、中国企
業の景況感は一段と低下する可能性が高い。
　１−３月期の米国内総生産（ＧＤＰ）・速報値は前期比年率−０．３％と縮小した。
輸入の急拡大や消費の低迷が背景。輸入全体を押し上げた金現物の輸入は１−３月期で
一巡した可能性があるものの、貿易戦争が激化した４月以降は物流の停滞で景気悪化が
さらに鮮明になっていると思われる。景気後退入りを想定する。
　１−３月期のユーロ圏ＧＤＰは前期比０．４％増となった。米国とは対象的にユーロ
圏の経済は堅調に推移しているものの、ユーロ圏も米国との貿易戦争の最中にあり、景
気悪化は避けられないだろう。ただ、欧州各国はドイツを中心にウクライナ戦争を継続
する構えで、軍事費など財政支出を拡大する見通しであることは景気を下支えしそう
だ。
MINKABU PRESS

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