金・銀午前=金が急騰、米中の関税協議見通しで上げ一服

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【場況】
 金が急騰。ニューヨーク高を受けて買い優勢で始まった。その後は、米中の関税協議
見通しを受けて利食い売りなどが出て上げ一服となった。銀はニューヨーク高と円高を
受け、まちまちの値動きとなった。
 午前11時3分現在の前営業日比は、金標準が294〜348円高、金ミニが
278.5〜341.5円高、ゴールドスポットが749円高、銀が1.7円安〜
1.3円高。
 午前11時3分現在の出来高は、金が8万8856枚、金ミニが3万3214枚、ゴ
ールドスポットが3543枚、銀が13枚。
【NY金はドル安再開や米関税の不透明感が支援】
 金はドル安再開や米関税の不透明感が支援要因になった。トランプ米大統領は、政権
が今後2週間で貿易相手国とのディールの可能性を精査し、どれを受け入れるかを決定
すると述べた。一方、中国外務省は、同国を代表し対米貿易交渉に臨む何立峰副首相が
9日から12日の日程でスイスを訪問し、ベッセント財務長官と会談すると発表した。
利食い売りが出て上げ一服となった。また中国人民銀行は7日物リバースレポ金利を
1.5%から1.4%に引き下げ、預金準備率については0.5ポイント下げることに
した。
 4月の米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は17万7000人増加し、市場予
想の13万人増を上回った。失業率は4.2%で前月と変わらず。予想も4.2%だっ
た。4月の米ISM非製造業総合指数は51.6と、前月の50.8から上昇した。投
入価格指数が約2年ぶりの高水準となり、関税措置によるインフレ圧力の高まりを示唆
した。市場予想は50.2だった。3月の米貿易赤字は前月比14.0%増の1405
億ドルと、過去最大となった。関税導入を前にした企業の駆け込み輸入が背景。市場予
想は1370億ドルの赤字。今夜の米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置
きが見込まれている。
 金先限は夜間取引で1万5800円まで上昇したのち、日中取引で上げ一服となっ
た。米中の関税協議見通しを受けて利食い売りが出た。円相場は1ドル=143円台前
半の円高に振れた。銀先限は夜間取引で158.0円まで上昇した。
【ドル建て現物相場】
 金のドル建て現物相場は、軟調。きのうの海外市場は、ドル安再開や米関税の不透明
感を受けて買い優勢となった。アジア市場では、朝方の3393.39ドルから、米中
の関税協議見通しを受けて売り優勢となった。
 午前11時現在、金が3375.64ドル、銀は3293セントで推移。前営業日の
大引け時点は金が3252.40ドル、銀が3262セント。

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