日中取引開始後、原油の2025年9月限は上昇。ただ、夜間取引で上げは一服して いる。 戦力差は明らかだったと思われるが、イエメンのアンサールアッラー(フーシ派)と 米国が停戦合意に達した。その後、駐イスラエル米国大使がフーシ派との合意にイスラ エルの許可は必要ないと述べたと伝わった。トランプ米大統領がイスラエルのネタニヤ フ首相との連絡を断つことを決断したとの報道もあり、米国とイスラエルの距離感を意 識させるような報道が週末にかけて目に付く。今週末11日、一時中断していた米国と イランの核開発協議が再開するなか、米国はイランの顔色をうかがっているのだろう か。バンス米副大統領は米国とイランの協議は正しい道筋にあると述べるなど、核開発 合意に向けた期待感をにじませている。 ただ、トランプ米大統領を中心として、米政権の顔ぶれはイスラエル寄りである。い まさらイスラエルと距離を取る理由は見当たらない。対イラン制裁を強化しておいて、 イランにすり寄る意味もわからない。トランプ米大統領がイラン最高指導者のハメネイ 師に宛てた書簡で、核合意成立に向けた期限を2ヶ月としたとの報道が3月初めにあっ たが、この2ヶ月間を経て何か変化があるのだろうか。米軍がフーシ派との軍事衝突で すら四苦八苦したことからすれば、米軍が軍事大国であるイランに攻撃を仕掛ける可能 性は低いと思われるが、トランプ米政権が大胆な行動を起こすのか見定める必要があ る。 時間外取引でニューヨーク原油6月限は前日比0.09ドル高の60.00ドルで推 移。本日これまでのレンジは59.95〜60.28ドル。 原油9月限の予想レンジは5万5400円から5万6400円、ガソリン先限は8万 6500円から8万7500円、灯油先限は8万6500円から8万7500円。 MINKABU PRESS
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