【場況】 金が続落。ドル建て現物相場の下げ一服や円安を受けて買い優勢で始まった。その後 は、ドル建て現物相場の戻りを売られたことや円安一服を受けてマイナスサイドに転じ た。銀は先限が小幅高となった。 午前11時4分現在の前営業日比は、金標準が59円安〜80円高、金ミニが 58.5円安〜87.5円高、ゴールドスポットが408円高、銀が0.3円高。 午前11時4分現在の出来高は、金が2万7442枚、金ミニが1万1598枚、ゴ ールドスポットが1468枚、銀が1枚。 【NY金は米英の貿易合意やドル高が圧迫】 金は米英の貿易合意やドル高が圧迫要因になった。トランプ米大統領は、英国との貿 易協定に署名したと発表した。米国は英国への10%の相互関税は維持するものの、英 国製自動車への関税を大幅に引き下げ、鉄鋼、アルミニウムは撤廃する。一方、英国は 牛肉など農産物や産業用機械などの市場を開放する。米国は日本やインド、韓国、ベト ナムなどとも協議を進めている。これを受け、世界的な通商摩擦が緩和するとの期待が 広がった。一方、ラトニック米商務長官は、米政府は向こう1カ月で数十件の貿易協定 を締結することを目指すと述べた。また中国とも協議を通して緊張を緩和したい意向も 示した。米中は貿易問題を巡り、今週末にスイスで高官協議を実施する。 米新規失業保険申請件数は前週比1万3000件減の22万8000件となった。予 想以上に減少し、関税措置によりリスクが高まる一方、労働市場が引き続き堅調に推移 していることを示唆した。第1四半期の米非農業部門の労働生産性速報値では、生産性 が年率換算で前期比0.8%低下した。2022年第2四半期以来、約3年ぶりの低下 となった。関税措置によるコスト上昇に加え、労働コストの急上昇が企業の利益率を圧 迫する恐れがある。 金先限は1万5502円まで下落した。ドル建て現物相場の戻りを売られたことや円 安一服が圧迫要因になった。円相場は1ドル=146円前後で円安が一服した。銀先限 は155.3円に上昇した。 【ドル建て現物相場】 金のドル建て現物相場は、軟調。きのうの海外市場は、米英の貿易合意やドル高を受 けて売り優勢となった。アジア市場では、押し目を買われたが、3323ドル台で戻り を売られて軟調となった。 午前11時現在、金が3292.97ドル、銀は3233セントで推移。前営業日の 大引け時点は金が3333.04ドル、銀が3236セント。 MINKABU PRESS
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