<大豆> シカゴ大豆期近7月限は4月11日以降、1040〜1060セントのレンジを中心 とした、もちあい相場が続いている。 米中西部産地では雨がちな天気が続いているにもかかわらず、作付けは順調に進展。 作付率が前年、平年を共に上回るペースとなっている。発芽率は平年を上回りながらも 前年を下回っており、作付け後の生育に若干の遅れが見られる。 大豆の本格的な作付けは6月まで続くため、現時点での作付、生育遅れに対する警戒 感は弱いながらも、天候リスクが残っている。 一方の米中貿易摩擦については今週末に高官級の米中協議が行われる予定。米英合意 が伝えられていることは米中協議の進展を期待させる要因となる。 天候リスク、米中協議期待から今月6日の安値1036.50セントが支持線になっ ている。12日に米農務省(USDA)から月例需給報告の発表があり、次の方向性を 示す可能性あり。 <コーン> シカゴコーン期近7月限は買い戻す動きが見られながらも。4月14日以降は総じて 軟調となり、8日に442.25セントと昨年12月6日以来の水準まで値を落とし た。 米国の輸出は好調を維持していることは支援材料だが、雨がちな天気が懸念されなが らも米国産コーンの作付けが順調に進行していることが重石となっている。 作付の進展に伴い発芽率も上昇し5月5日時点では昨年と同率の11%に達してい る。作付は1週間で2ケタの上昇率を記録するケースも見られるが、これまでの降雨に もかかわらず作付ペースが鈍化していないことで、まだ作付終了までに数週間残した段 階ながら、作付遅延に対する警戒感は後退している。 同時に、米英で貿易合意を受けてドルを買い戻す動きが見られていることも、コーン 市場にとっては輸出圧迫要因となるだけに弱材料となる。 米産地の良好な天気や順調な作付け、気温上昇に伴う生育促進に加え、好調な輸出も ドル高で相殺されると見られるだけに上値は重いと想定。440セントが支持線だが、 12日に米農務省(USDA)から月例需給報告の発表があり、次の方向性を示す可能 性あり。新穀25/26年度の生産予想、期末在庫見通しが弱気の数字ならば、さらな る下振れリスクがあろう。 MINKABU PRESS
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