【これからの見通し】目立った指標発表無く、米中協議関連の報道や英当局者講演に関心

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】目立った指標発表無く、米中協議関連の報道や英当局者講演に関心

 週明けは目立った経済統計発表に欠けている。NY朝方にメキシコ鉱工業生産(3月)が発表される程度となっている。主要経済統計については、明日の米消費者物価指数(4月)待ちとなる。現時点の市場予想は前年比+2.4%、コア前年比+2.8%といずれも前回並みの伸びが見込まれている。
 
 きょうの話題は米中貿易協議の行方となろう。週末のスイスでの閣僚級会談では双方から好感触が発信されていた。ただ、具体的な内容には乏しかった。中国側からは協議の枠組みについて合意したとの情報がでていた。今日中には米中共同声明が発表される見込み。それに先立って、日本時間午後4時にはベッセント米財務長官が記者会見を開くと報じられている。

 週明けのマーケットは米中協議の進展期待で円安・ドル高方向に窓を空けて取引を開始した。ただ、動きはすぐに収束に向かっており、足元では揉み合い商状が続いている。トランプ米大統領が投げかけた80%の関税率が参照水準として市場関係者の頭にこびりついているようだ。このあとの共同声明などの報道で具体的な数字がでてきたときには、市場は敏感な反応をみせそうだ。中国が示したように協議の枠組みで合意、といった抽象的な内容にとどまれば、いったんポジション調整が入る可能性も指摘される。

 ロンドン時間に入ってからは一連の英金融当局者の講演やイベント参加が予定されている。ロンバルデッリ英中銀副総裁、グリーン英中銀委員、マン英中銀委員、テイラー英中銀委員など。先週の英金融政策委員会では政策金利が25bp引き下げられた。しかし、票割れは2名が50bp引き下げ、5名が25bp引き下げ、2名が据え置きと3通りに割れた経緯がある。テイラー氏は50Bp利下げを主張、マン氏は金利据え置きを主張していた。タカ・ハトに分かれた見方が示されることとなりそうだ。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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