シカゴ大豆市況=期近〜期中は続伸、米中貿易摩擦緩和期待などで

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2025/05   1,069.00    1,071.00   1,069.00     1,067.25     + 1.25
   2025/07   1,069.50    1,076.25   1,053.25     1,072.50     + 1.25
   2025/08   1,066.00    1,074.00   1,052.25     1,070.25     + 2.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       314,498         426,222         819,512  (+ 16,101)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米気象庁発表の6−10日予報(5月19日−5月23日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜平年並。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年並。雨量は平年を上回る。
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 大豆は期近〜期中は続伸。終値の前営業日比は1.50セント安〜2.50セント
高。中心限月の7月限は1.25セント高の1072.50セント。
 期近〜期中は前日に続いて米中が90日間と暫定的ながら双方の輸入関税を大幅引き
下げで合意したことや、米国の25/26年度の大豆需給引き締まり観測が強気材料視
されて買い優勢となったが、期中以降は米産地での順調な大豆作付が重石となり売り優
勢に転じた。
 7月限は1069.50セントで取引を開始した後は模様眺めの雰囲気が強いなか、
1065〜1070セントの限られたレンジ内で高下。シカゴの時間帯を迎えると
1053.25セントの安値まで一気に値を落としたものの、終盤にかけて急速に浮上
し1076.25セントの高値に到達。高値を離れても1070セントに近づくと買い
戻される底堅さを見せ、高値圏を維持したまま取引を終えた。

*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトではミシシッピーリバー東部で降雨が発生しているが、なかでもオハイ
オ州での雨量が多く、5月11日時点では表土の土壌水分が過剰となっている比率は
50%に達しており、同州の5月11日までの1週間における作付進捗率はコーンが
3%、大豆が2%にとどまっている。対照的にコーンベルト西部では気温が上昇し降雨
の発生もないなか、大豆、及びコーンの作付が大幅に進行している。
 現在、米東部では低気圧がゆっくりと移動しており、大西洋中部にかけての地域で
50〜100ミリの雨量をもたらす見通しとなっている。また、プレーンズ北部から
中西部北部にかけての地域では16日にかけて25〜75ミリの雨量を伴う降雨が見込
まれる。
 6〜10日間予報に関しては5月18〜5月22日にかけて米北半分の多くの地域で
気温は平年以下〜平年並にとどまるが、プレーンズ南部では平年を上回る見通し。一方
の雨量はほとんどの地域で平年並〜平年を上回るだろう。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズでは暖かななか降雨の発生は無く、穀物の生育が進行している。5月11
日までの冬小麦の出穂率は53%に達しており、5年間平均の45%を上回っている。
ただ、プレーンズ北部では引き続き乾燥に見舞われている。
 南部ではミシシッピーデルタ西部では気温が上昇するなか降雨の発生は無く、農作業
が徐々に再開されている。一方、南東部では降雨が発生し農作業が鈍化している。

 大豆製品は、大豆油は大豆の堅調に加え、原油高となったことも強気材料視されて買
い優勢で運ばれた。一方の大豆粕は堅調は大豆市場への反応は乏しく、大豆油とのスト
ラドルに絡んだ売買が意識されるなか軟調となった。
 大豆粕7月限は前日比4.80ドル安293.30ドルで終えた。
今日の材料
・コーンベルトのうちオハイオ州では雨がちな天気が続き、コーン・大豆の作付が
 停滞。
・コーンベルト西部では気温が上昇し降雨の発生もないなか、大豆、及びコーンの
 作付が大幅に進行。
・プレーンズ北部では引き続き乾燥に見舞われる。

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