ドル円は振幅経て円高進行=東京為替概況 20日の東京市場でドル円は上下にやや荒っぽい展開を経て円高が優勢となった。 米格下げの影響もあって前日の海外市場で144円台を付け、144円80銭台で朝の取引をスタート。安値圏もみ合いとなったが、日経平均が寄り付きから大きく買われるなどリスク選好の動きが広がると、145円51銭まで上昇した。 しかし加藤財務相が今週予定されているベッセント米財務長官との協議について、為替など諸課題を議論と発言したことで、警戒感が一気に強まり144円70銭台を付けた。 昼前にはベッセント米財務長官が今週末予定の赤沢再生相との関税に関する協議に出席しないことを表明し、145円20銭台まで上昇。もっとも本来担当はグリアUSTR代表で、グリア氏と赤沢再生相の協議になるということで、すぐに戻す動きとなった。 さらに豪中銀金融政策会合を受けて円買いが強まった。市場予想通り0.25%の利下げを決め豪中銀会合は、今後の追加利下げの可能性に言及、ブロック総裁は利下げについて0.25%と0.50%の双方を議論したと発言した。これらを受けて豪ドルは会合前から売りが出る展開、対ドルで0.6444前後で発表を向けると、0.6408まで豪ドル売りドル買いとなっている。対円でも93円30銭前後から92円50銭台まで下げている、 午後に入ってドル円はもう一段の円高となった。豪ドル円での円買いに加え、日本国債20年の入札不調が長期債利回りの上昇につながった。20年債入札は記録的な不調。応札倍率は2.5倍となり、2012年以来の低水準となった。また、テールは114ポイント(1円14銭)と、1987年以来の大きさとなった(テールが小さいほうが入札での需要が高いことを示す)これらを受けて日本の長期国債利回りが上昇した。30年債は3.136%を付け1999年の30年国債導入以来最高水準を付けた。40年債利回りも最高水準を更新。ベンチマークおなる10年債も一時1.528%まで上昇。 これらを受けてドル円は144円31銭を付けている。ユーロ円が朝の163円28銭から162円42銭を付けるなど、円買いが全般に優勢。ポンド円も朝の194円20銭台から193円03銭を付けた。 ユーロドルはドル円などでのドル安もあって朝の1.1210台から1.1262を付けている。 MINKABU PRESS
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