【これからの見通し】日米関税協議や財務相会談を控えて神経質な地合い

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】日米関税協議や財務相会談を控えて神経質な地合い

 ドル円相場は落ち着かない値動きが続いている。週明けには、先週末の米格下げを受けたドル売り圧力が広がったが、NY市場ではその動きは一服。きょうは日米財務相会談をめぐる思惑が交錯している。東京午前には仲値にかけてドル買い需要が強まったが、その後はドル売り・円買い方向へと転じている。豪中銀がハト派な利下げ姿勢を示したことで豪ドル円に売り圧力もかかっている。145円台半ばから144円台前半へと振幅している。

 G7財務相・中央銀行会議がカナダにて23日まで開催される。日米関税協議と並行して日米財務相会談が行われていることが見込まれている。円安是正圧力が示されるのか、市場はまだ疑心暗鬼の状況にある。ニュース報道の単語にアルゴが鋭く反応する面も指摘されていた。個別報道に神経質に反応する地合いがしばらく続きそうだ。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏経常収支(3月)、ユーロ圏建設業生産高(3月)、ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)(5月)、香港雇用統計(4月)、カナダ消費者物価指数(CPI)(4月)など。

 カナダドルにとっては、消費者物価指数が注目材料となろう。市場予想は、前月比-0.2%と前回の+0.3%から低下に転じる見込み。前年比は+1.6%と前回の+2.3%からの伸び鈍化が予想されている。一方、コア中央値・前年比+2.9%やコアトリム・前年比+2.8%などは前回並みの数字が予想されている。

 発言イベント予定は比較的多い。ウンシュ・ベルギー中銀総裁、ピル英中銀チーフエコノミスト、クノット・オランダ中銀総裁、チポローネECB理事、ボスティック・アトランタ連銀総裁、バーキン・リッチモンド連銀総裁、コリンズ・ボストン連銀総裁、ムサレム・セントルイス連銀総裁、クーグラーFRB理事などの講演やイベント参加、インタビューなどが予定されている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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