シカゴコーン市況=総じて反落、弱気な輸出や今後の米輸出見通し不透明感で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07    459.25      464.75      456.50      463.00      + 2.00
  2025/09    441.00      444.25      439.25      441.00      - 1.75
  2025/12    454.25      456.50      451.75      453.25      - 2.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       377,532        417,924        1,642,500 (+  4,544)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(5月15日までの週)
 コーン:140万9300トン(事前予想レンジ:90万〜170万トン)
 小 麦: 86万8800トン(事前予想レンジ:20万〜 60万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(5月28日−6月1日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜上回る、雨量は平年を下回る〜上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る、雨量は平年を上回る。
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 コーンは総じて反落。終値の前営業日比は当限の7月限は2.00セント高だが、そ
れ以外は2.25セント安〜変わらず。中心限月の7月限は2.00セント高の463
セント。
 米産地では一部で荒天となり、収穫作業の停滞や穀物への被害発生が懸念されながら
も、米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高が前週を大きく下回ったことが弱材
料視された。特に新穀年度の成約量が低迷しており、トランプ政権の関税政策が今後の
輸出に与える影響に対する警戒感が重石となった。

 7月限は459.25セントで取引を開始した後に値を落とし、欧州の時間帯終盤ま
で458〜459.50セントの限られたレンジ内で高下。シカゴの時間帯を迎えると
浮上し、一時的に456.50セントまで値を落としながらも概ね461セントを下値
支持線とする高もみとなった。464.75セントの高値を付けた後に値位置を切り下
げながらも前日に続いて終値ベースでの460セント台を記録した。

 米農務省(USDA)が発表した5月15日までのコーン週間純輸出成約高は140
万9300トンで前週の218万6100トンを大幅に下回った。
 今年度の累計純輸出成約高は6327万9100トンで、前年同期の4927万
7300トンをおよそ28%上回っている。

*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトではミネソタ州北部からウィスコンシン州にかけての地域で朝方に降霜
が発生。一部地域では氷点下まで気温が低下。中西部のその他の地域でも低温となって
おり、22日の最高気温は2℃〜16℃程度となっている。コーンベルト東部では降雨
が発生しており、土壌水分のぬかるみと気温の低下のため作付作業は停滞している。
 今後は今後数日間は北部では気温が低下する一方、南部では気温が上昇するだろう。
プレーンズ南東部から南東部にかけての地域では23日から25日にかけて降雨とな
り、雨量は75〜150ミリが見込まれる。また、五大湖周辺北部では今後5日間は降
雨は発生しないものの、降霜が見込まれる。
 6〜10日間予報に関しては5月27〜31日にかけてプレーンズ南部および東部か
ら大西洋沿岸部にかけての地域では気温は平年以下に留まる見込み。極南部および大西
洋沿岸部の雨量は平年を上回るだろう。

 シカゴ小麦は反落。米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高は前週を上回る強
気な内容だったが、前日に4月21日以来の水準まで大きく上昇した後に値位置を落と
したことで買い一巡感が強まるなか、手じまい売りが先行し、前日までの上昇に対する
修正安場面を迎えた。
 期近の主要限月7月限は前日比4.75セント安の544.50セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズでは気温の上昇はテキサス州に限られているが同州の最高気温は32℃に
達している。その他の地域では気温は平年を下回っているが次第に上昇している。プレ
ーンズ北部および南部では降雨の発生は無く農作業に適した天気が広がっている。ただ
プレーンズ北部では土壌水分過剰のため農作業は停滞している。
 南部では暖かななか気温が上昇し農作業や穀物の生育に適した天気が続いている。た
だ、南央部からテネシーバレーにかけての地域では土壌水分過多となっている。
今日の材料
・コーンベルトではミネソタ州北部からウィスコンシン州にかけての地域で22日
 朝方に降霜が発生。
・コーンベルト東部では降雨が発生し土壌水分のぬかるみと気温の低下のため作付
 作業は停滞。
・USDA発表の5月15日までのコーン週間純輸出成約高は140万9300トン
 で前週の218万6100トンを大幅に下回る。

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