シカゴ大豆市況=揃って続伸、米産地の低温や米関税政策の影響への懸念から

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2025/07   1,057.00    1,070.75    1,051.00    1,067.50     + 4.75
   2025/08   1,054.25    1,065.50    1,047.25    1,062.50     + 3.50
   2025/09   1,039.50    1,049.00    1,033.00    1,046.75     + 2.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       297,095        286,918         840,393  (- 4,467)

 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(5月15日までの週)
 大 豆:32万3000トン(事前予想レンジ:10万〜50万トン)
 大豆粕:38万2700トン(事前予想レンジ:15万〜40万トン)
 大豆油: 1万3700トン(事前予想レンジ: 2万〜 6万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(5月28日−6月1日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜上回る、雨量は平年を下回る〜上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る、雨量は平年を上回る。
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 大豆は揃って続伸。終値の前営業日比は2.25〜4.75セント高。中心限月の7
月限は4.75セント高の1067.50セント。

 米産地では降霜が発生するなど低温が懸念されていることで、作付されたばかりの大
豆への影響や、作付け及び生育ペースの鈍化に対する警戒感から買い優勢となった。た
だ、新穀年度の輸出が伸び悩んでいることで米トランプ政権による関税政策が今後の輸
出に与える影響が警戒され、上げ幅は限られた。

 期近7月限は1057セントで取引を開始。アジアから欧州の時間帯はじり高のなか
1060セント台に値を伸ばす場面も見られながらも上げ幅は限られる頭の重さが感じ
られる動きとなったが、シカゴの時間帯を迎えると一段高となり1065セントを下値
支持線にしての高もみとなった。一時は1070.75セントまで値を伸ばす動きが見
られ、高値を離れた後の押しは浅く、堅調に引けた。
 米農務省(USDA)が発表した5月15日までの大豆週間純輸出成約高は32万
3000トンで前週の77万2700トンを下回った。
 今年度の累計純輸出成約高は4831万0700トンで前年度同期の4288万
1600トンを約13%上回っている。

*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトではミネソタ州北部からウィスコンシン州にかけての地域で朝方に降霜
が発生。一部地域では氷点下まで気温が低下。中西部のその他の地域でも低温となって
おり、22日の最高気温は2℃〜16℃程度となっている。コーンベルト東部では降雨
が発生しており、土壌水分のぬかるみと気温の低下のため作付作業は停滞している。
 今後は今後数日間は北部では気温が低下する一方、南部では気温が上昇するだろう。
プレーンズ南東部から南東部にかけての地域では23日から25日にかけて降雨とな
り、雨量は75〜150ミリが見込まれる。また、五大湖周辺北部では今後5日間は降
雨は発生しないものの、降霜が見込まれる。
 6〜10日間予報に関しては5月27〜31日にかけてプレーンズ南部および東部か
ら大西洋沿岸部にかけての地域では気温は平年以下に留まる見込み。極南部および大西
洋沿岸部の雨量は平年を上回るだろう。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズでは気温の上昇はテキサス州に限られているが同州の最高気温は32℃に
達している。その他の地域では気温は平年を下回っているが次第に上昇している。プレ
ーンズ北部および南部では降雨の発生は無く農作業に適した天気が広がっている。ただ
プレーンズ北部では土壌水分過剰のため農作業は停滞している。
 南部では暖かななか気温が上昇し農作業や穀物の生育に適した天気が続いている。た
だ、南央部からテネシーバレーにかけての地域では土壌水分過多となっている。
 大豆製品は大豆油が原油の軟調な値動きを受けて売り優勢となった。一方の大豆粕は
大豆油とのストラドルに絡んだ買いが見られて買い優勢で運ばれ、期近の主要限月は
4ドル台の上げ幅を記録した。
 大豆粕7月限は前日比4.40ドル高の298.50ドル。
今日の材料
・コーンベルトではミネソタ州北部からウィスコンシン州にかけての地域で22日
 朝方に降霜が発生。
・コーンベルト東部では降雨が発生し土壌水分のぬかるみと気温の低下のため作付
 作業は停滞。
・USDA発表の5月15日までの大豆週間純輸出成約高は32万3000トンで
 前週の77万2700トンを下回る。

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