株価指数先物【引け後】 200日線水準が意識されてくる可能性が期待される

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪6月限
日経225先物 37190 +170 (+0.45%)
TOPIX先物 2744.5 +8.0 (+0.29%)

 日経225先物(6月限)は前日比170円高の3万7190円で取引を終了。寄り付きは3万7070円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万7040円)を上回り、買い先行で始まった。直後につけた3万7040円を安値にロング優勢となり、前場中盤にかけて3万7380円まで上げ幅を広げた。ただし、買い一巡後は持ち高調整とみられるロング解消の動きが入り、後場終盤に3万7110円まで上げ幅を縮める場面もあった。

 米国市場ではナスダック指数が3日ぶりに反発したことで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が日経平均株価を牽引。週末に3回目の日米関税交渉を控えることもあって、直近の調整に対するリバランスが入りやすかったようだ。

 ただ、リバランスの動きは前場中盤で一巡し、その後は膠着感の強い相場展開だった。東証プライムの値上がり数は全体の7割近くを占めていたが、売買高は15億株台と、4月22日以来の薄商いだった。指数インパクトの大きいアドバンテスト<6857>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]は反発したものの、前場半ばに日中の高値を付け、その後は上げ幅を縮めていた。

 為替市場では円相場は朝方こそ1ドル=144円台で推移していたが、その後は143円台前半での推移をみせていたことも手掛けづらくさせた。日経225先物は3万7380円まで買われた後は弱含んだが、上値抵抗の200日移動平均線(3万7510円)に接近したことで、ロング解消の動きが入りやすかったとみられる。とはいえ、75日線を支持線としたリバウンドをみせたことは安心感につながろう。

 週明け26日の米国市場はメモリアルデーで祝日となるため、週初は海外勢のフローが限られ、スキャルピング中心のトレードになりそうだ。日米関税交渉については、ベッセント米財務長官が欠席する見通しであり、市場の期待は高まっていないようだ。ただ、赤沢亮生経済再生相が30日を軸に再訪米してベッセント氏と協議を行う方針と報じられており、週を通じてショートを仕掛けづらくさせそうだ。

 そのため、200日線を捉えてくる可能性も考えられ、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。そのほか、エヌビディアの決算も予定されているため、決算期待が高まっていない分、決算通過後はショートカバーを誘う展開も意識しておきたい。

 NT倍率は先物中心限月で13.59倍に低下した。一時13.63倍に上昇する場面もみられたが、25日線(13.63倍)に上値を抑えられる形だった。一方で、13.56倍まで下げる動きをみせており、ボリンジャーバンドの-1σ(13.54倍)辺りが意識されていそうだ。

 手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万2050枚、ソシエテジェネラル証券が8759枚、サスケハナ・ホンコンが2702枚、バークレイズ証券が1374枚、SBI証券が1328枚、JPモルガン証券が1263枚、日産証券が1173枚、モルガンMUFG証券が1127枚、三菱UFJ証券が1083枚、野村証券が1035枚だった。

 TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が1万1879枚、ソシエテジェネラル証券が1万0951枚、バークレイズ証券が3813枚、モルガンMUFG証券が2940枚、JPモルガン証券が2844枚、ゴールドマン証券が1764枚、野村証券が830枚、サスケハナ・ホンコンが822枚、ビーオブエー証券が759枚、みずほ証券が563枚だった。

株探ニュース

このニュースの著者

Kabutan

有望株(銘柄)の発掘・選択をサポートするサイトです。株価 ニュース 決算 テーマや企業情報などが満載。 株価変動要因となる情報や株式の売買タイミングに役立つ情報、迅速な投資判断ができる仕組みを提供します。