大阪6月限ナイトセッション 日経225先物 36830 -360 (-0.96%) TOPIX先物 2716.0 -20.5 (-0.74%) シカゴ日経平均先物 36855 -335 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 23日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。トランプ米大統領が欧州連合(EU)との交渉に不満を示し、EUからの輸入品に6月1日から50%の関税を課す考えを示した。また、国外で生産され米国で販売されるアップルの「iPhone」に少なくとも25%の関税を課すと表明。トランプ関税による貿易摩擦への懸念が再燃し、主力株を中心に売りが広がった。 S&P500業種別指数は、公益事業、家庭用品・パーソナル用品、電気通信サービスが上昇した一方で、耐久消費財・アパレル、テクノロジー・ハード・機器、小売、メディア、半導体・同製造装置の下げが目立った。NYダウ構成銘柄では、シェブロン 、コカ・コーラ 、プロクター・アンド・ギャンブル 、ベライゾン・コミュニケーションズ が買われた。半面、セールスフォース 、アップル 、ナイキ 、スリーエム が下落。 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比335円安の3万6855円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比20円高の3万7210円で始まった。直後につけた3万7310円を高値に軟化し、3万6450円まで下げ幅を広げる場面もみられた。米国市場の取引開始後にリバウンドの動きから下落幅を縮め、3万6830円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、売り先行で始まりそうだ。ナイトセッションで3万6450円まで売られ、一時25日移動平均線(3万6520円)を割り込んだが、その後の切り返しで75日線(3万6720円)を上回って終えており、いったんは調整一巡感が意識されてくる可能性はあるだろう。テクニカル面での過熱感も和らいだと考えられる。 売り一巡後は底堅さを見極めつつ、押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。ただし、26日の米国市場はメモリアルデーの祝日で休場のため、海外勢のフローは限られている。トランプ大統領の関税を巡る発言が再び活発化してきたことでリバウンド機運は高まりにくく、戻りの鈍さが意識されてくるようだと短期的なショートを誘う形になりそうだ。 赤澤亮生経済再生相は3回目の関税交渉を行った。ベッセント財務長官が欠席したことで、今週末にも訪米することで調整しており、ポジションを傾けにくい状況である。G7サミットが6月半ばに開催される予定であり、その時点でトランプ関税の動向がみえてくると考えられるため、しばらくはスキャルピング中心の売買を余儀なくされよう。 日経225先物は75日線を上回って終えたこともあり、まずは同線をキープできるかが注目されそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万6750円を中心とした上下の権利行使加価格である3万6500円から3万7000円のレンジを想定する。75日線を上回って推移するようだと、200日線が位置する3万7500円辺りを試す可能性がありそうだ。 23日の米VIX指数は22.29(22日は20.28)に上昇した。一時25.53まで切り上がる場面もみられ、25日線(22.87)や75日線(23.41)を上回っている。依然としてボトム圏での推移ではあるものの、やや慎重姿勢に向かわせそうである。 先週末のNT倍率は先物中心限月で13.59倍に低下した。一時13.63倍に上昇する場面もみられたが、25日線(13.63倍)に上値を抑えられる形だった。一方で、13.56倍まで下げる動きをみせており、ボリンジャーバンドの-1σ(13.54倍)辺りが意識されていそうだ。 なお、今週はエヌビディア の決算を控えているが、同社は中国向けに新たな人工知能(AI)半導体を発売する計画と海外メディアが報じている。指数インパクトの大きい値がさハイテク株に影響を与える可能性もあり、NTロングへの転換も想定しておきたいところである。 株探ニュース
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