【↓】日経平均 大引け| 4日ぶり小反落、朝高も買い続かず値を消す (5月28日)

配信元:株探
著者:Kabutan
日経平均株価
始値  38094.79
高値  38178.73
安値  37709.71
大引け 37722.40(前日比 -1.71 、 0.00% )

売買高  18億418万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆2870億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は4日ぶり小反落、朝高後に漸次値を消す
 2.前日の欧米株全面高受け、寄り付きに3万8000円台回復
 3.欧州への高関税発動延期で投資家の過度な不安心理後退
 4.前日までの株高の反動で、円安追い風ながら買い続かず
 5.値上がり銘柄数と値下がり数が拮抗、売買代金は増勢に

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前週末比740ドル高と5日ぶりに反発した。米国がEUに対する関税発動を延期したことで貿易摩擦への過度な懸念が後退した。

 東京市場では、朝方に買い優勢で日経平均株価は3万8000円台を回復したが、その後は買いが続かず値を消す展開を強いられた。

 28日の東京市場は、方向感の定まらない動きとなった。前日の欧米株市場がほぼ全面高様相となり、米国ではハイテク株中心に買いが広がり、半導体関連株なども物色され全体を押し上げた。外国為替市場でドル高・円安に振れたこともあって、東京市場でも朝方はリスク選好の地合いとなった。しかし、日経平均は寄り付き3万8000円大台ラインを突破したものの、その後はすぐにこの日の天井を形成し、一貫して伸び悩む動きとなり、結果的にほぼ寄り天に近い状況となった。トランプ米政権がEUに対する高関税の発動時期の延期を表明したことはポジティブ材料ながら、欧米に先立って東京市場は織り込みが進んでいたため、本日は上値の重さが意識された。個別株も強弱が拮抗し、プライム市場の値上がり銘柄数と値下がり数は接近しており、若干値上がり数の方が多かった。全体売買代金はここ低調が続いていたものの、本日は4兆3000億円弱と今月20日以来の水準まで戻した。

 個別では、売買代金上位のフジクラ<5803>が買い優勢だったほか、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連の一角が頑強な展開。日立製作所<6501>も堅調な値動きを維持した。第一三共<4568>も値を上げた。太陽ホールディングス<4626>がストップ高に買われ、シンクロ・フード<3963>も値幅制限いっぱいに買われた。ローム<6963>、牧野フライス製作所<6135>なども急騰、DIC<4631>も物色人気となった。

 半面、売買代金首位の三菱重工業<7011>、同2位の川崎重工業<7012>は買い一巡後に値を消しマイナス圏で引けた。IHI<7013>も後場に軟化した。サンリオ<8136>が大きく値を下げ、三菱電機<6503>、リクルートホールディングス<6098>なども下落した。レオパレス21<8848>が大幅安となり、ペプチドリーム<4587>、M&A総研ホールディングス<9552>などの下げも目立った。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857>、第一三共 <4568>、花王 <4452>、住友不 <8830>、レーザーテク <6920>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約56円。うち30円はアドテスト1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はリクルート <6098>、バンナムHD <7832>、中外薬 <4519>、ファナック <6954>、KDDI <9433>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約60円。

 東証33業種のうち上昇は17業種。上昇率の上位5業種は(1)保険業、(2)石油・石炭、(3)水産・農林業、(4)空運業、(5)医薬品。一方、下落率の上位5業種は(1)銀行業、(2)非鉄金属、(3)陸運業、(4)倉庫・運輸、(5)小売業。

■個別材料株

△ダイナマップ <336A> [東証G]
 ドイツで開催された先進運転支援システムの展示会に初出展。
△ソフトMAX <3671> [東証G]
 6月30日を基準日として1株を4株に株式分割へ。
△ホットリンク <3680> [東証G]
 グループ会社が米データプラットフォーム大手と協業。
△太陽HD <4626> [東証P]
 KKRなどが買収提案と報じられコメント開示。
△DIC <4631> [東証P]
 ファンドによる買収提案が報じられた太陽HD <4626> の筆頭株主で思惑。
△エンジャパン <4849> [東証P]
 オアシスの買い増し判明で思惑。
△QPS研究所 <5595> [東証G]
 リスク選好地合いで宇宙関連での成長期待のマネー流入。
△ブルーイノベ <5597> [東証G]
 米企業との覚書締結を材料視。
△エンバイオH <6092> [東証S]
 ビタモンと太陽光発電を活用したビットコインマイニングの共同実験開始。
△牧野フ <6135> [東証P]
 アジア系投資ファンドのMBKから買収提案受領と発表。

▼DyDo <2590> [東証P]
 第1四半期は営業赤字で着地。
▼レオパレス <8848> [東証P]
 1株522円で自社株TOB実施し今期は一転最終減益の見通し。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)太陽HD <4626>、(2)シンクロ <3963>、(3)ローム <6963>、(4)牧野フ <6135>、(5)TSIHD <3608>、(6)ホーチキ <6745>、(7)SREHD <2980>、(8)DIC <4631>、(9)セルソース <4880>、(10)ASB機械 <6284>。
 値下がり率上位10傑は(1)レオパレス <8848>、(2)サンリオ <8136>、(3)三菱電 <6503>、(4)DyDo <2590>、(5)ペプドリ <4587>、(6)扶桑薬 <4538>、(7)デジアーツ <2326>、(8)M&A総研 <9552>、(9)日鉄鉱 <1515>、(10)ギフティ <4449>。

【大引け】

 日経平均は前日比1.71円(0.00%)安の3万7722.40円。TOPIXは前日比0.02(0.00%)高の2769.51。出来高は概算で18億418万株。東証プライムの値上がり銘柄数は792、値下がり銘柄数は763となった。東証グロース250指数は742.94ポイント(6.22ポイント高)。

[2025年5月28日]


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