株価指数先物【引け後】 +1σ水準での底堅さが意識される

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪6月限
日経225先物 38110 +340 (+0.90%)
TOPIX先物 2788.0 +14.5 (+0.52%)

 日経225先物(6月限)は前日比340円高の3万8110円で取引を終了。寄り付きは3万7970円と、シカゴ日経平均先物(3万7990円)にサヤ寄せする形で買い先行で始まった。開始直後につけた3万7960円を安値にロング優勢となり、前場中盤にかけて3万8180円まで買われる場面もみられた。買い一巡後は3万8060円まで上げ幅を縮めたものの、同水準での底堅さが意識され、ランチタイム以降は3万8060円~3万8180円辺処での推移が続いた。

 米雇用統計を好感した6日の米国市場の上昇のほか、国内では1-3月期の国内総生産(GDP)改定値が上方修正されたことが材料視された。日経225先物は寄り付き後ほどなくしてボリンジャーバンドの+1σ(3万7990円)を突破。積極的な上値追いの動きは限られたが、同バンドを上回って推移するなかでショートを仕掛けにくくさせていた。

 ナイトセッションで+1σは3万8020円に上昇しており、3万8000円固めの動きが続きそうである。+2σ(3万8400円)とのレンジに移行する展開も意識されやすく、リバウンド基調が強まる可能性がある。収斂していたバンドも今後は拡大をみせてくることも考えられるため、+1σ水準では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

 東証プライム市場の売買高は13億株台と、5月27日以来の薄商いだった。米中の通商交渉担当者が9日にロンドンで通商協議を再開するため、協議内容を見極めたいとするムードが強かった。週末には6月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていることもあり、限月交代に伴うロールオーバーが中心になることで、仕掛け的な売買も入りにくかったとみられる。

 ただし、米中通商協議に関する報道がアルゴリズム発動のトリガーになる可能性はあろう。通商協議の内容や、これを受けたトランプ米大統領のSNS投稿に振らされる荒い値動きには注意しておきたい。
 
 NT倍率は先物中心限月で13.66倍に上昇した。一時13.69倍をつけており、抵抗線として意識されていた25日移動平均線(13.65倍)、75日線(13.66倍)を突破してきた。両線を明確に上放れてくると、+1σが位置する13.73倍辺りを意識したNTロングに振れやすいとみておきたい。

 手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万8744枚、ソシエテジェネラル証券が1万6794枚、JPモルガン証券が7476枚、野村証券が5703枚、ビーオブエー証券が4771枚、ゴールドマン証券が3803枚、バークレイズ証券が3525枚、モルガンMUFG証券が3225枚、サスケハナ・ホンコンが2213枚、日産証券が1553枚だった。

 TOPIX先物はみずほ証券が3万8071枚、ソシエテジェネラル証券が2万7750枚、ABNクリアリン証券が1万8282枚、UBS証券が1万5431枚、バークレイズ証券が1万3847枚、JPモルガン証券が1万2134枚、ビーオブエー証券が1万1812枚、モルガンMUFG証券が1万0660枚、ゴールドマン証券が9650枚、野村証券が8363枚だった。

株探ニュース

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