海外サマリー(13日)

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
NY金     2025/ 8 3,452.8  + 50.4  シカゴ大豆  2025/ 7 1,069.75  +27.50
NY銀     2025/ 7 3,635.5  +  6.0  シカゴコーン 2025/ 7   444.50   +6.00
NYプラ    2025/ 7 1,211.9  - 63.2  NY原油   2025/ 7    72.98   +4.94
NYパラ    2025/ 9 1,046.30 -19.60  ドル・円               144.00   +0.44
*ドル・円は日本時間の午前5時30分現在。
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◎NY外為=ドル円は一時142円台後半に下落も144円水準まで反発
 NY為替市場、後半に一服していたものの、この日はリスク回避のドル高が優勢とな
った。ドル円は東京時間に142円台に下落していたが、144円台まで買い戻される
展開。イスラエルがイランを空爆したことで、中東情勢の緊張が一気に高まった。一旦
はリスク回避の円高から、ドル円は東京時間に142円台に下落していたが、為替市場
は次第に有事のドル高の反応が強まっている状況。
 原油相場が一時78ドル台まで一気に急騰していたが、これはドルにとってプラスと
の指摘も出ている。特にユーロや円に対しての優位性が高まるという。
 ただ、本日のドル反発がリスク回避の需要か、直近の下落後の機械的な買い戻しか
は、検証の余地があるとの指摘も出ている。イスラエルがイランを空爆したことは、米
国の地政学的なリーダーシップの低下も同時に表しており、それは、従来のマクロ要因
以上に、市場に影響を与え始めている可能性もあるという。AUKUS(米英豪安全保
障枠組み)見直しの報道も伝わっているが、米国の国際的な信頼の後退は市場にとって
も重大な意味を持つと指摘している。
◎NY貴金属=金が地政学的リスクで大幅続伸、プラチナは急反落
 ニューヨーク金は大幅続伸、銀は小幅続伸。
 金8月限は大幅続伸。時間外取引では、イスラエルがイランに空爆の実施を受け、地
政学的リスクの高まり背景にアジア時間から値を飛ばし、40ドル超の上昇を維持。欧
州時間に入ると、ドルの堅調な値動きで利食い売りが出たが、40ドル近い上げ幅を維
持。日中取引に入り、中東の緊張の高まりを受けて再度、上げ幅を拡大した。前半で上
げ幅を縮小したが、米国株が大幅安となったことから安全資産としての買いが活発化
し、連日の50ドル超の上昇となった。
 銀7月限はアジア時間で小幅続伸で推移したが、欧州時間では利食い売り先行もよう
で小幅安に軟化。日中取引は金の一段高が支援材料となり、再上昇もリスク回避の動き
が強く、上値重く推移した。
 プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナが急反落、パラジウムは続落。
 プラチナ7月限は急落。時間外取引では、アジア時間から売り優勢も金の大幅高で下
げ幅は10ドル以下にとどまった。欧州時間に入ると、下げ幅を拡大し、一時50ドル
超の下落も下げ幅を縮小し、28ドル超の下落で推移。日中取引では、中東リスクで利
食い売りが先行し、再度、下げ足を速める動きとなった。ドル建て現物価格とともに
1200ドルが支持線になったが、米国株の急落で利食い売りの動きが優勢となり、
60ドルを超える下げで引けた。
 パラジウム9月限は、時間外取引から続落。欧州時間では7ドル程度の下落。日中取
引はプラチナの一段安につれ高となり、20ドル近い下落で引けた。
◎LME=アルミ・銅は中東情勢の緊張で反落、ニッケルは小幅続落
 アルミ3カ月物は反落。小幅安となる2517ドルで取引を開始。2527ドルまで
浮上したが、前日の高値2529.50ドルを上抜く上伸力はなく、銅の下落につれ安
となり、今月10日以来の安値となる2471ドルまで下落。銅の下げ幅縮小に追随
し、下値を切り上げる動きとなった。
 銅3カ月物は反落。9698ドルで小反落で寄り付いた。9712.50ドルまでジ
リ高となり、前日の高値9709.50ドルをわずかに上抜いたが、アジア株が軟調に
推移から上げ幅を削った。イスラエルがイランを空爆し中東情勢の緊張からリスク回避
の動きが強まり、9532ドルまで軟化。欧州株がドイツ株中心に下落し、需要減少不
安から下げ幅を拡大した。9600ドル割れとなると、下げ足を速め、今月3日以来の
安値となる9532ドルまで急落となった。6月のミシガン大学消費者信頼感指数(速
報値)が事前予想を上回り、前月より改善を示したことが支援材料となり、下げ幅を縮
小し9600ドル台に戻した。しかし米国株が前半の取引から大幅安となったことが足
かせとなり、前日の上げ幅をわずかながら上回る下落となった。
◎NY原油=急騰、イスラエルのイラン攻撃で
 ニューヨーク原油は急騰。
 アジアの時間帯の朝方にイスラエルがイランを攻撃したことが報じられ一気に噴き上
げた。ただ石油施設がターゲットになっていないこともあり、その後は上げ幅を大きく
縮小した。欧州〜米国の時間帯にはかけては広めのレンジでのもみ合いが続いた。すで
にイランが報復攻撃を行ったことが報じられており、両国間の戦闘激化は避けられない
状況となっている。
 改質ガソリン、ヒーティングオイルも急騰。原油の急騰に追随して噴き上げた。
◎シカゴ大豆・コーン=大豆は急反発、EPAのバイオ燃料混合比率引き上げで
 大豆は急反発。
 米環境保護局(EPA)がこの日、来年からディーゼルやガソリンに対して、今年比
8%増となる過去最高の240億2000万ガロンのバイオ燃料を混合することが義務
付ける計画を発表したことで噴き上げる展開となった。
 また週明け16日に発表される全米油糧種子加工業協会(NOPA)の5月の大豆圧
砕高が事前予想平均1億9352万Buと、5月さとして過去最高になる見込みである
ことも好感された。
 コーンは続伸。
 米環境保護局(EPA)のバイオ燃料混合比率引き上げ計画で急伸した大豆や、オク
ラホマ州を中心に冬小麦の収穫が著しく遅れていることで急伸した小麦に追随して上伸
したものの、両銘柄に比べると上げ幅は抑制された。ブラジルの国家食糧供給会社
(CONAB)が同国産コーンの生産高見通しを上方修正したことは上値抑制要因とな
った。
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