シカゴコーン市況=軒並み反落、一時上伸も週末前の転売や他穀物安が重石に

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07    433.00      435.00      428.25      428.75      - 4.75
  2025/09    428.75      431.75      425.25      425.50      - 3.50
  2025/12    444.00      447.00      441.00      441.25      - 2.75
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       409,120        570,484        1,582,739 ( - 9,738)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(6月12日までの週)
 コーン:105万8700トン(事前予想レンジ:90万〜170万トン)
 小 麦: 42万7100トン(事前予想レンジ:20万〜 60万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(6月26日−6月30日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 コーンは軒並み反落。終値の前営業日比は4.75〜2.00セント安。中心限月の
12月限は2.75セント安の441.25セント。

 米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高が強気な内容だったうえ、5月30日
以来の大口成約を発表したことが好感されてプラスサイドに浮上する場面が見られた。
しかし、週末を控えて転売が見られたうえ小麦・大豆の軟調も重石となり、売り優勢と
なった。
 12月限は444セントで取引を開始した後は狭いレンジ内での高下にとどまってい
たが欧州の時間帯に浮上し440セント台後半に到達。暫く445セントを下値支持線
としてもちあった後、447セントの高値を付けた。シカゴの時間帯は下値探りに転じ
て終盤に441セントの安値を付け、安値に近い水準のまま取引を終えた。

 米農務省(USDA)が発表した6月12日までのコーン週間純輸出成約高は105
万8700トンで前週の76万1700トンを上回った。
 今年度の累計純輸出成約高は6683万3200トンと、前年同期の5283万
5900トンをおよそ26%上回っている。
 USDAは25/26年度積み、仕向け地不明で12万4000トンのコーンの大口
成約を発表した。コーンの大口成約が発表されるのは5月30日以来のこととなる。

 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは、五大湖周辺地域でのみ気温が低下しているうえ降雨が発生。降雨
はミシシッピーバレー北部に至る地域まで広がっている。一方、コーンベルト西部では
熱波が広がっており、ネブラスカ州及びサウスダコタ州の多くの地域では最高気温が
36℃に達している。
 米中部および東部では勢力の強い高気圧が張り出しており、週末はロッキー山脈以東
で気温が上昇する見込み。コーンベルト西部以南では最高気温は36℃以上に達するも
よう。一方の雨量は今後5日間でロッキー山脈南部から五大湖周辺にかけての地域では
25〜75ミリに達するだろう。
 6〜10日間予報については6月25〜29日間は気温及び雨量は全国的に平年並〜
平年を上回る見込み。
 シカゴ小麦は反落。前営業日に大きく値を伸ばした流れを引き継ぎ一時、今年3月
24日以来の水準となる616.25セントの高値まで値を伸ばした。その後は週末を
控えてコーン・大豆の地合いが軟化したことに追随する売りが見られて値を落とし、こ
の日の安値圏に近いまま終了。高値からは10セント以上値を落としての終了となっ
た。
 中心限月の12月限は前日比6.25セント安の606セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、熱波に見舞われておりサウスダコタ州では最高気温が38℃前後ま
で浮上。この気温の上昇により冬小麦の成熟および収穫が促されている。一方、土壌水
分が依然として不足しているプレーンズ北部ではこの熱波が夏穀物に与えるストレスを
強めることになるだろう。なお、モンタナ州及びノースダコタ州には熱波は達していな
いうえ、両地では慈雨となっている。

 米国南部では暖かく降雨の発生は無いなか順調なペースで穀物の生育が進行。20日
朝方にはテキサス州南部およびフロリダ半島で散発的な降雨が発生。南部の州では土壌
水分が過剰なため農作業の遅れが続いている。
今日の材料
・五大湖周辺地域でのみ気温が低下しているうえ降雨が発生。
・コーンベルト西部では熱波が広がる。
・週末はロッキー山脈以東で気温が上昇する見込み。
・6月12日までのコーン週間純輸出成約高は105万8800トンで前週の76万
 1700トンを上回る。
・USDAは25/26年度積み、仕向け地不明で12万4000トンのコーンの
 大口成約を発表。

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