シカゴ大豆市況=軒並み大幅続落、中東情勢不安や原油安、大豆輸出低迷等で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2025/07   1,072.50    1,073.75    1,056.00    1,058.75     - 9.25
   2025/08   1,075.00    1,077.75    1,059.00    1,062.00     - 9.50
   2025/11   1,065.75    1,067.75    1,044.00    1,046.75     -14.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       328,142       310,852        851,021   (- 2,281)

 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(6月19日までの週)
 大 豆:19万2890トン(前週改定値:22万3441トン)
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米農務省発表の週間大豆作付け進度報告(6月22日までの週)
 大 豆:作付け:96%(前週93%、前年96%、平年97%)
     発 芽:84%(前週75%、前年80%、平年83%)
     「良」以上:68%(前週66%、 前年72%)
     「劣」以下: 5%(前週 5%、 前年 4%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(6月29日−7月3日)
 コーンベルト西部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は上回る。
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 大豆は軒並み大幅続落。終値の前営業日比は14.00〜9.25セント安。中心限
月の11月限は14セント安の1046.75セント。

 米国によるイラン攻撃とイランによるその報復を受けて中東情勢不安が強まるなか、
リスク回避の動きが広がった。また、米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高が引
き続き低迷したことや、原油の下落も重石となり、軟調となった。

 期近11月限は1065.75セントで取引を開始した直後に1067.75セントの
高値を付けた。その後はじり安となるなか1060セントを割り込みながらも1057
セント割れに抵抗を見せる高もみとなっていたが、米国の時間帯を迎えると一段安とな
り1050セントを割り込んだ。終盤は1048セントを上値抵抗線とする安もみとな
り、この中で1044セントの安値を記録し、低迷したまま引けを迎えた。
 米農務省(USDA)発表の6月19日までの大豆の週間輸出検証高は19万
2890トンと、前週改定値の22万3441トンを下回った。累計輸出検証高は
4561万6152トンと、前年同時期の4123万4444トンを約11%上回って
いる。

 USDA発表によると、6月15日時点の米大豆作付率は93%で前年の92%、平
年の94%とほぼ同率だった。発芽率は84%で、前年の80%、平年の83%を上回
った。一方の作柄のうち良以上は66%で前週より2%低下、劣以下は7%で前週より
2%上昇した。
*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトではミシシッピーバレー以東では気温が大幅に上昇するなか湿度も高い
状態が続いている。コーンベルト東部の23日の最高気温は34℃。一方、ミネソタ州
では6月21日と22日には最低気温が26℃以上となったが、6月に2日連続して
26℃以上の気温を記録するのは1931年6月29〜30日以来となる。夜間も気温
は低下しておらず、家畜などにストレスを与えている。
 米中部では寒冷前線が通過中だが、寒冷前線の到達まで熱波が続く見込みで、東部の
ほとんどの地域で週半ばまで最高気温は36℃前後に達すると見られる。一方、ニュー
メキシコ州から中西部報部、五大湖周辺にかけての地域では降雨が発生し、多くの地域
で今後5日間の雨量は25〜75ミリに達すると見られる。
 6〜10日間予報に関しては、6月28日〜7月2日にかけて全国的に気温及び雨量
は平年並〜平年を上回る見込み。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、南西部からネブラスカ州東部にかけて広がる寒冷前線の影響で広い
範囲で散発的な降雨が発生。プレーンズ南東部では高温多湿となっている。一方プレー
ンズ北部では6月20〜21日にかけて発生した強風による影響を調査している。な
お、一部地域では大粒の雹の発生も伝えられている。
 米国南部では高温多湿となっているが降雨の発生は無い。最も気温が上昇しているの
は大西洋沿岸部及びジョージア州北部。
 大豆製品は、大豆粕・大豆油は共に大豆の軟調な足取りに追随安となった。大豆油は
中東情勢不安を受けたリスクオフの動きから原油が軟調となったことも重石となった。
 大豆粕7月限は前日比1.40ドル安の296.70ドル。
今日の材料
・コーンベルトではミシシッピーバレー以東では気温が大幅に上昇。
・コーンベルトを含む米東部のほとんどの地域で週半ばまで最高気温は36℃前後に
 達する見込み。
・南西部からネブラスカ州東部にかけて広がる寒冷前線の影響で広い範囲で散発的な
 降雨が発生。
・6月19日までの大豆の週間輸出検証高は19万2890トンと、前週改定値の
 22万3441トンを下回る。
・6月15日時点の米大豆作付進捗率は93%で前年の92%、平年の94%とほぼ
 同率。
・6月15日時点の米大豆発芽率は84%で、前年の80%、平年の83%を上回る。

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