シカゴコーン市況=揃って続落、中東の緊張激化や米良好な作柄見通しで

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07    430.00      430.75      417.25      419.25      - 9.50
  2025/09    427.75      428.50      416.75      417.50      - 8.00
  2025/12    444.00      444.25      433.00      433.75      - 7.50

   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       487,077       409,120       1,552,940 (- 29,799)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(6月19日までの週)
 コーン:147万6638トン(前週改定値:169万5505トン)
 小 麦: 25万4782トン(前週改定値: 38万8752トン)
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*米農務省発表の週間コーン作付け進度報告(6月22日までの週)
 コーン:発   芽:97%(前週94%、前年96%、平年98%)
     シルキング: 4%(前週 − 、前年 4%、平年 3%)
     「良」以上:70%(前週72%、 前年69%)
     「劣」以下: 6%(前週 5%、 前年 7%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(6月29日−7月3日)
 コーンベルト西部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は上回る。
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 コーンは揃って続落。終値の前営業日比は9.50〜6.50セント安。中心限月の
12月限は7.50セント安の433.75セント。

 中東情勢緊迫化を受けてリスクオフの動きが広がったことに加え、米農務省(USD
A)発表の作柄報告で作柄は前週と同程度を保つ、との見方が広がるなか、売り優勢と
なった。

 12月限は444セントで取引を開始。その直後に444.25セントの高値を付け
たが、転売を受けて値を落とし暫く440〜441セントの限られたレンジ内で高下。
欧州の時間帯には更に値を落としながらも438セント台後半を維持していたが、米国
の時間帯には一段安となり433〜435セントでの下値低迷となってこの水準のまま
終了。

 米農務省(USDA)発表の6月19日までのコーン週間輸出検証高は147万
6638トンと、前週改定値の169万5505トンを下回った。累計輸出検証高は
5354万6687トンと、前年同時期の4166万7985トンを約29%上回って
いる。
 USDAによると、6月22日時点のコーン発芽率は97%で終了間近となった。一
方のシルキング率は前年と同率の4%で平年を1%上回った。
作柄のうち良以上は70%で前週より2%低下、劣以下は6%で前週から1%上昇し
た。
*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトではミシシッピーバレー以東では気温が大幅に上昇するなか湿度も高い
状態が続いている。コーンベルト東部の23日の最高気温は34℃。一方、ミネソタ州
では6月21日と22日には最低気温が26℃以上となったが、6月に2日連続して
26℃以上の気温を記録するのは1931年6月29〜30日以来となる。夜間も気温
は低下しておらず、家畜などにストレスを与えている。
 米中部では寒冷前線が通過中だが、寒冷前線の到達まで熱波が続く見込みで、東部の
ほとんどの地域で週半ばまで最高気温は36℃前後に達すると見られる。一方、ニュー
メキシコ州から中西部報部、五大湖周辺にかけての地域では降雨が発生し、多くの地域
で今後5日間の雨量は25〜75ミリに達すると見られる。
 6〜10日間予報に関しては、6月28日〜7月2日にかけて全国的に気温及び雨量
は平年並〜平年を上回る見込み。

 シカゴ小麦は大幅続落。中東の緊張高まりを受けたリスク回避の動きや米産地での降
雨が弱材料視され軟調となった。期近12月限は2ケタの下げ幅を記録したが、この日
続落となったことで18日に記録した上げ幅の大半は相殺された。
 日中取引終了後に発表された22日現在の作柄報告によると、冬小麦の良以上の比率
は49%に低下し前年および前週の52%から悪化。また、春小麦の作柄は良以上は
54%となり、前週から3%低下し、前年の71%を大幅に下回った。
 期近の主要限月12月限は前日比18.25セント安の592.75セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、南西部からネブラスカ州東部にかけて広がる寒冷前線の影響で広い
範囲で散発的な降雨が発生。プレーンズ南東部では高温多湿となっている。一方プレー
ンズ北部では6月20〜21日にかけて発生した強風による影響を調査している。な
お、一部地域では大粒の雹の発生も伝えられている。
 米国南部では高温多湿となっているが降雨の発生は無い。最も気温が上昇しているの
は大西洋沿岸部及びジョージア州北部。
今日の材料
・コーンベルトではミシシッピーバレー以東では気温が大幅に上昇。
・コーンベルトを含む米東部のほとんどの地域で週半ばまで最高気温は36℃前後に
 達する見込み。
・南西部からネブラスカ州東部にかけて広がる寒冷前線の影響で広い範囲で散発的な
 降雨が発生。
・6月19日までのコーン週間輸出検証高は147万6638トンと、前週改定値の
 169万5505トンを下回る。
・6月22日時点のコーン発芽率は97%で終了間近。
・6月22日時点のコーンシルキング率は4%で前年と同率。
・6月15日時点のコーン良以上の作柄は70%で前週より2%低下。

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