NY原油市況=続伸、イランは核査察や米国との協議を拒否

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値   帳入値   前日比
  2025/08     64.98       66.42       64.66       65.24        + 0.32
  2025/09     63.53       64.88       63.28       63.82        + 0.36
  2025/10     62.38       63.70       62.22       62.72        + 0.37
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電              792,356             1,972,686    ( + 20,619)
                     帳入値  前日比
      ヒーティングオイル    2025/07     236.01    + 6.37
                            2025/08     228.98    + 3.33
         改質ガソリン       2025/07     209.90    + 1.66
                            2025/08     207.77    + 1.17
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油の期近は続伸。終値の前営業日比は、期近2限月は0.32〜
0.36ドル高。その他の限月は0.36〜0.44ドル高。
 中東情勢の混乱が一巡した後、夏場の米国の需給に注目が集まりつつあることが相場
を支えた。米国はドライブシーズン入りし、米エネルギー情報局(EIA)の週報では
ガソリン需要が上向いている。米原油在庫も減少傾向。
 米国の空爆前にイランが核開発施設から濃縮ウランを搬出した可能性が高い一方、イ
ランが今後の核査察を拒否する見通しであることも支援要因。イランのアラグチ外相は
「国連の査察団が核施設の被害を評価するためのイラン訪問を望んでいるが、もはや歓
迎されない」と述べている。同外相によると「核開発施設は深刻な被害を受けている」
ため、査察は必要ないようだ。ただ、イラン最高指導者のハメネイ師は核施設に深刻な
被害はないとの認識を示している。
 米CNNによると、トランプ米政権はイランを交渉のテーブルに戻すため、民生用核
開発プログラムのための300億ドルの供与や制裁緩和、凍結資金の解除などを検討し
ているという。米CNBCも対イラン制裁の緩和について報道している。一方、イスラ
エルのハヨム紙によると、イスラエルと米国は再攻撃を警告しつつ、イランにすべての
高濃縮ウランを引き渡すよう要求している。なお、トランプ米大統領は来週イランと協
議すると述べているものの、イラン外相はその予定はないと否定している。
 改質ガソリンの期近は反発。ヒーティングオイルの期近は続伸した。原油相場に連動
した。
今日の材料
・イラン・イスラエル戦争によるイスラエルの被害は200億ドル規模=報道
・イスラエルがイラン攻撃に劣化ウラン弾を使用した可能性=ファルス通信
・米国のイラン攻撃から2週間以内にイスラエルはガザ攻撃を停止へ==ハヨム紙
・トランプ米大統領とネタニヤフ首相が攻撃停止で合意=同上
・アラブ諸国がパレスチナ自治区ガザを統治へ=同上
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