●論点解説金、雇用統計と財政環境=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 6月雇用統計を受けて、金相場は下落した。前日のADP雇用統計から弱めの数値へ
の警戒感が広がっていたが、実際には無難な結果に終わった。決して雇用市場が良好と
いう訳ではなく、減速傾向との評価は変わらないが、米連邦準備制度理事会(FRB)
に利下げ対応を急がせるような数値にはならなかった。はやり初回利下げは9月で十分
との見方が後押しされ、米金利低下・ドル安圧力に修正が入った。
 一方、米下院では税制・歳出削減法案が可決した。上院に続いてギリギリの賛成多数
だったが、トランプ政権の主要政策が実現に向かうことになる。これは米財政赤字・債
務の拡大を促すことになるが、中長期的な相場テーマとの評価が中心であり、直ちに
「米国売り」を促すことはなかった。どこかで「米国売り」が加速する可能性を高める
一方、金相場は冷静に消化している。
(マーケットエッジ・小菅 努)

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