【これからの見通し】トランプ関税報道に関心、今週の円安やドル高の流れ継続か

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】トランプ関税報道に関心、今週の円安やドル高の流れ継続か

 市場の関心は引き続きトランプ関税に集まっている。

昨日はブラジルに50%関税をかけるとした。ブラジルレアル相場が下落した。相手国通貨にとっては脅威となっている。そして、きょうはカナダに35%関税がかけられると発表、カナダドル売りが広がっている。個別通貨では鋭い反応がみられている。ドル全般としては緩やかな上昇圧力につながる面があるようだ。そのなかで、米株式市場は活況を呈していた。市場全体としてはトランプ関税報道に対するネガティブな反応は鈍くなっているようだ。

 この後の海外市場では、6月のカナダ雇用統計が発表される。雇用者数増減は横ばいと予想されており、前回の0.88万人増から伸びが鈍化する予想となっている。失業率は7.1%と前回の7.0%からの上昇が予想されている。カナダ労働市場の弱含みはカナダドル売りの圧力となることが想定される。トランプ関税の影響とともに、きょうはカナダドルがボラタイルな動きを見せそうだ。

 その他に発表される経済指標は、トルコ経常収支(5月)、メキシコ鉱工業生産指数(5月)、カナダ住宅建設許可(5月)など。市場の注目度は低い指標群となっている。発言イベント関連では、パネッタ伊中銀総裁、ジョルジェッティ伊経済財務相などがイタリア銀行協会会議に出席する。ブイチッチ・クロアチア中銀総裁が「世界貿易の未来:二国間主義、多国間主義、あるいは分裂か」と題して講演する。チポローネECB理事がウクライナ復興会議に出席する。 

 先ほど発表された5月の英月次GDPはマイナス0.1%と予想外のマイナス成長だった。これで2か月連続のマイナス。ポンド相場は売り反応を示しており、この影響がロンドン市場でもさらに続くのかどうかを確認しておきたい。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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