[今日の視点]貴金属=軒並み下落、円高が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、軒並み下落して寄り付く見通し。金と銀は円高を受けて売り優勢となろ
う。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナが円高を受けて軟調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は67.52ドル高
の3359.78ドル、銀が30セント高の3697セント、プラチナが25.20ド
ル高の1319.50ドル、パラジウムは5.35ドル高の1205.68ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.22/24円で、前営業日の
大引け時点から3.39円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万6045円前後、銀は175.0円前後、プラチナ
は5825円前後、パラジウムは5900円前後。
【NY金は予想以下の米雇用統計が支援】
 金は前週末の海外市場は、予想以下の米雇用統計を受けて買い優勢となった。
 金は予想以下の米雇用統計が支援要因になった。7月の米雇用統計によると、非農業
部門雇用者数は7万3000人増加した。市場予想は11万人増。伸びは予想以上に鈍
化したほか、過去2カ月分の雇用者数も計25万8000人下方修正された。6月分は
当初発表の14万7000人増から1万4000人増と、約5年ぶりの低水準に下方修
正された。5月分も12万5000人増から1万9000人増に修正された。失業率は
4.2%で6月の4.1%から上昇した。エコノミスト予想は4.2%だった。米連邦
準備理事会(FRB)の9月利下げの見方が戻り、ドル安に振れた。
 米連邦準備理事会(FRB)は、クーグラー理事が8日付で退任すると発表した。任
期は来年1月までだった。パウエル議長への批判を繰り返しているトランプ大統領が、
将来の議長候補をクーグラー氏のポストに指名する可能性があるという憶測も出てい
る。米大統領は、パウエル米FRB議長が利下げを拒否し続けるなら、理事会が主導権
を握るべきだと主張した。
 トランプ米大統領は、原子力潜水艦2隻を適切な海域に配備するよう命じたと明らか
にした。 ロシアのメドベージェフ安全保障会議副議長(前大統領)の 「愚かで扇動的
な発言」の脅威に対応するためとしている。
 銀は前週末の海外市場は、ドル安や堅調を受けて買い優勢となった。
【プラチナはドル安や金堅調が支援】
 プラチナは前週末の海外市場では、ドル安や金堅調を受けて押し目を買われた。
 プラチナはドル安や金堅調が支援要因になった。予想以下の米雇用統計を受けてドル
安に振れた。また7月の米ISM製造業購買担当者景気指数は48.0と前月の
49.0から低下し、5カ月連続で拡大・縮小の分岐点となる50を下回った。市場予
想は49.5だった。トランプ政権の関税措置の影響で輸入原材料価格が上昇する中、
工場での雇用を示す指数は5年ぶりの低水準に落ち込んだ。
<今日の予定>
●オーストラリア(バンク・ホリデー)
・米耐久財受注 2025年6月確報値(商務省)
・米製造業新規受注 2025年6月(商務省)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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