金・銀午前=金が続伸、NY高を引き継ぐ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【場況】
 金が続伸。ニューヨーク高と円高を受け、まちまちで始まった。その後は、円高が圧
迫要因になったが、ドル建て現物相場が堅調となるなか、円高が一服すると、地合いを
引き締めた。銀の商いは成立しなかった。
 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が5〜32円高、金ミニが20.0円安
〜57.0円高、ゴールドスポットが311円高、銀が出来ず。
 午前11時2分現在の出来高は、金が1万4078枚、金ミニが5011枚、ゴール
ドスポットが546枚、銀が0枚。
【NY金は米国債の利回り低下などが支援】
 金は米国債の利回り低下などが支援要因になった。予想以下の米雇用統計を受けて米
連邦準備理事会(FRB)の9月利下げ観測が戻ったことが背景にある。またクーグラ
ー米連邦準備理事会(FRB)理事の辞任表明を受け、パウエル米FRB議長の影響力
が薄れるとの見方や、米大統領の労働省労働統計局局長解任で経済指標の独立性が脅か
されるとの見方が強まり、ドル安が懸念された。一方、6月の米製造業新規受注は前月
比4.8%減少した。民間航空機の受注が大幅に減った。
 米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、労働市場の軟化を示す証拠が多く出
ている一方で、米政権が掲げる関税措置に起因するインフレが持続する兆候は出ていな
いことを踏まえると、利下げの時期が近づいているとの考えを示した。
 シティーグループのリポートで、今後3カ月の金価格の見通しを3300ドルから
3500ドル、レンジ見通しを3100〜3500ドルから、3300〜3600ド
ルに上方修正した。シティは「米経済成長と米関税政策を受けたインフレを巡る懸念
は、 2025年後半も高まったままだ。これらの要因に加えてドル安も重なり、金相
場は緩やかに上昇し、最高値を更新する可能性が高い」とした。
 金先限は夜間取引で1万6148円まで下落した。ニューヨーク高が支援要因になっ
た。円相場は1ドル=146円台後半で円高が一服した。
【ドル建て現物相場】
 金のドル建て現物相場は、堅調。きのうの海外市場では、米連邦準備理事会(FR
B)の9月利下げ観測に変わりがないなか、米国債の利回り低下などを受けて買い優勢
となった。アジア市場では、朝方の3378.74ドルから、3382ドル台まで上昇
した。
 午前11時現在、金が3380.68ドル、銀は3743セントで推移。前営業日の
大引け時点は金が3359.70ドル、銀が3718セント。

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