ISM指数にドル安の反応 ただ、ドル円は次のアクション待ちといった状況=NY為替概況 きょうのNY為替市場、この日発表のISM非製造業景気指数が予想を下回ったことで、為替市場はドル安の反応が見られ、ドル円も一時147.30円付近まで値を落とした。しかし、本日は先週の米雇用統計を受けた急落も一服し、次の展開を探る動きも見られ、本日147.70円付近に来ている21日線付近で落ち着いている。 ドル円は積極的に買い戻しを強める動きまではなく、先週の米雇用統計を受けてFRBの早期利下げ期待が台頭する中、先週のFOMC以前の状況に戻っており、上値には慎重になっている。21日線を完全に回復するか、それとも145.70円付近に来ている100日線を試しに行くか、次のアクション待ちといった状況。 短期金融市場では9月の利下げ確率が90%近くまで上昇しているほか、年内2回の利下げも完全に織り込み、3回の利下げを35%程度の確率まで織り込む動き。 ユーロドルは1.15ドル台後半まで買い戻された。ただ、先週の米雇用統計後からの買い戻しでも、1.16ドル台は強い上値抵抗が形成されている模様。 ただ、アナリストからは、ユーロ圏の財政刺激策が今後経済に浸透していくことで、現在のユーロ安は長続きしない可能性が高いとの指摘が出ている。財政刺激策の効果が現れるには時間がかかるが、年末が近づくにつれて、この刺激策の効果が経済指標に徐々に現れてくると思われ、それがユーロの対ドルでの回復に繋がると述べている。 ポンドドルは1.33ドル付近で振幅。1.33ドル台に入ると戻り売りも出る一方、FRBの早期利下げ期待の高まりから、下値も底堅くなっているようだ。 アナリストは、英中銀は低成長とインフレの高止まりという厄介な組み合わせ、つまりスタグフレーションに直面しており、今後ポンドは下落圧力にさらされる可能性があると指摘している。 インフレは高止まりしているにもかかわらず、英中銀は必要以上に利下げを行う可能性があるという。同アナリストは、英中銀は英財政政策が引き締められる中で景気を下支えするよう圧力を受けているが、コアインフレが鈍化するまで金利を据え置くべきだと主張している。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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