【本日の見通し】ドル安やや優勢も動きは限定的か ドル円はロンドン市場で146円69銭まで下げた後、いったん戻すもNY市場でも146円台を付けるなど、ドル安がやや優勢。米利下げ期待の拡大がドル売りにつながっている。NY午後には8月8日付で退任するクーグラーFRB理事の後任として、ミラン大統領経済諮問委員会(CEA) 委員長が就任する方針が示された。任期はクーグラー理事の本来の残りの任期、来年1月までの暫定的なものとなる。ミラン委員長は現状のトランプ関税などの理論的支柱として知られる人物で、立場上、任期中のFOMCで利下げ主張に回るとみられることから、ドル売りが強まった。 こうしたドル売り圧力は今日この後も続くとみられる。ただ、来週はお盆のシーズンで日本の実需筋などの動きが鈍いと予想される。海外勢もサマーバケーションシーズンとなっており、取引は閑散としそう。今日は目立った米指標発表も予定されておらず、ドル売り圧力が継続も値幅自体は限定的なものに留まる可能性が高いとみている。 ユーロドルはロンドン市場のドル安局面で1.1699と1.1700の大台に迫ったが、付けきれずにいったん調整売りが入った。NY午前には1.1610台まで下げていたが、ミランCEA委員長の暫定理事就任報道でのドル売りもあり、再びユーロ買いドル売りが入った。この後もユーロは基本的にしっかりとした動きが期待されるが、1.1700を付けきれるかは微妙なところ。1.16台を中心とした推移が見込まれる。 ユーロ円はドル主導で不安定な動きが見込まれる。ドル円の下げが強まると、上値が重くなりそう。 ポンドは昨日の英中銀金融政策会合で市場予想通り利下げを決定も、投票は5対4と僅差になった(一回目投票は4対4対1で再投票)。利下げを完全に織り込む動きとなっていた分、サプライズとなってポンド高につながった。このところの英月次GDPの弱さなどから、今回利下げし、今後も2会合に一回の利下げペースが継続との見方が大勢となっていただけに、今後の金融政策見通しにも影響を与える結果となっている。 ポンドドルは1.3370台で発表を迎え1.3430前後まで急騰。その後1.3450近くまで上昇した。このポンド高の流れがまだ続くとみられ、1.3500の節目を意識する展開が見込まれる。 ポンド円は198円台を付けるなどこちらもポンド高となっているが、ドル円が大きく下げてくるようだと、上値が抑えられる可能性がある。 MINKABUPRESS 山岡
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