●週間見通し原油、需給緩和見通しで戻り売り=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 前週は需給緩和見通しから売り優勢の展開になった。トランプ米政権の新関税が発動
したが、これによって世界経済の減速感が一段と強まり、石油需要の伸びが鈍化するリ
スクが警戒された。また、石油輸出国機構(OPEC)プラスの増産対応が続くことも
ネガティブ。需要と供給の双方から、需給緩和圧力が発生し易い環境になっている。ロ
シア産の供給に不透明感があるものの、供給リスクの織り込みは見送られている。
 今週は需給緩和見通しから上値の重い展開が続く見通し。ドライブシーズンの需要が
ピークアウトに向かうタイミングで、新たな関税発動が石油需要環境にダメージをもた
らすことになる。時間の経過とともに需給緩和圧力が強まる見通しであり、戻り売り優
勢の地合が続こう。注意が必要なのは、6月15日に予定されている米露首脳会談だ。
ウクライナ停戦に向けて大きな進展が見られると売り圧力が強まりやすい一方、停戦協
議の難航でロシア産の供給不安が蒸し返されると、押し目買いが差追われる可能性が高
まる。12日にOPEC、13日に国際エネルギー機関(IEA)月報が公表される。
 予想レンジは60.00〜66.00ドル。

(マーケットエッジ・小菅 努)



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