株価指数先物【引け後】 過熱を冷ます調整も、+2σ割れでやや神経質に (訂正)

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪9月限
日経225先物 42620 -750 (-1.72%)
TOPIX先物 3059.0 -39.5 (-1.27%)

 日経225先物(9月限)は前日比750円安の4万2620円で取引を終了。寄り付きは4万3070円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万3145円)にサヤ寄せする形から、売りが先行した。押し目待ち狙いのロングが入り、現物の寄り付き直後には4万3200円まで下げ幅を縮めた。だが、前場中盤に4万3000円を割り込んでくると下へのバイアスが強まり、前場終盤にかけて4万2640円まで下げ幅を広げた。ランチタイムで4万2740円まで下げ渋る動きもみられたが、後場の取引開始直後には4万2600円まで売られ、その後は4万2600円~4万2740円処のボトム圏での推移になった。

 日経225先物は朝方こそ、4万3000円水準で底堅さがみられたが、その後は同水準を割り込んだことでロング解消に加えて、短期的なショートが強まったようだ。足もとの急ピッチな上昇に対する過熱感が警戒されていただけに、過熱を冷ます一服との見方であろう。ただし、前場中盤にボリンジャーバンドの+2σ(4万2880円)を割り込んだ後は、同バンドを下回っての推移となったことで、押し目狙いのロングは入れにくいところである。

 バンドは上向きで推移しているため、ナイトセッションで+2σは4万3080円辺りに切り上がってきた。節目の4万3000円が心理的な抵抗線として意識されてくるようだと、過熱を冷ます調整とはいえ、+1σ(4万1980円)辺りまで下げてくる可能性を想定しておく必要があるだろう。+1σ割れとなれば中心値の25日移動平均線(4万0880円)が射程に入ってくるため、注意しておきたい。

 ただし、週足では+1σ(4万1280円)と+2σ(4万2950円)によるレンジ内での推移を継続しており、現在は+2σに近い位置にあるため、ロング解消の動きが強まるリスクは高くないとみられる。短期的に4万2000円辺りまでの調整を警戒しつつも、押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。

 もっとも、連日で500円超の変動幅が続くなか、下へのバイアスが強まるようだと、レバレッジ型ETFのヘッジに絡んだショートが膨らむ可能性がある点は意識しておく必要がある。また、米国では米消費者物価指数の結果やベッセント米財務長官の発言を受けて9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で通常の2倍となる0.5%の利下げを織り込みに行っている状況である。織り込みが一巡する局面では次第に慎重姿勢が高まりやすいことにも警戒しておきたい。

 そのため、オプション権利行使価格の4万2000円から4万3000円のレンジを想定。短期的には+2σ接近では戻り待ち狙いのショートが入りやすいだろう。ただ、早い段階で+2σを回復してくる局面では、ショートが強まる展開が意識されやすく、4万2500円から4万3500円のレンジに切り上がろう。

 NT倍率は先物中心限月で13.93倍に低下した。一時14.05倍に上昇する場面もみられたが、その後はアドバンテスト<6857>[東証P]やファーストリテイリング<9983>[東証P]、東京エレクトロン<8035>[東証P]、リクルートホールディングス<6098>[東証P]など、指数インパクトの大きい値がさ株の下げが日経平均型の重荷となり、200日線(13.98倍)、25日線(13.95倍)を下回ってきた。いったんは75日線(13.82倍)辺りまでの低下がありそうだ。

 手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万8132枚、ソシエテジェネラル証券が1万7089枚、サスケハナ・ホンコンが5201枚、バークレイズ証券が3292枚、ゴールドマン証券が3283枚、JPモルガン証券が2310枚、みずほ証券が2052枚、野村証券が1923枚、モルガンMUFG証券が1905枚、SBI証券が1810枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が2万7002枚、ソシエテジェネラル証券が2万1158枚、JPモルガン証券が3778枚、ゴールドマン証券が3758枚、バークレイズ証券が3512枚、モルガンMUFG証券が2673枚、ビーオブエー証券が2452枚、シティグループ証券が2201枚、サスケハナ・ホンコンが1561枚、野村証券が1314枚だった。

株探ニュース

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