シカゴ大豆市況=急反発、加産菜種懸念の後退や高水準のNOPA圧砕高で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/09     1008.50     1023.00     1005.75     1022.25     +14.75
  2025/11     1029.25     1043.75     1026.75     1042.50     +14.00
  2026/01     1048.50     1063.25     1046.25     1061.50     +13.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物        未入電         308,568         884,734  ( + 8,415)

 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米気象庁発表の6−10日予報(8月21日−8月25日)
 コーンベルト西部の気温は平年並み〜上回る。雨量は平年並み〜上回る
 コーンベルト東部の気温は平年並み〜上回る。雨量は平年を下回る。
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 大豆は急反発。終値の前営業日比は7.25〜14.75セント高。中心限月の11
月限は14.00セント高の1042.50セント。

 カナダのカーニー首相が中国の高関税に対して菜種農家救済策を検討する方針を出し
たことで、前日のシカゴ急落の一因となっていたウィニペグ菜種が持ち直したことや、
この日発表された7月の全米油糧種子加工業者協会(NOPA)大豆圧砕高が事前予想
を大きく上回って高水準だったことが好感された。また米国中央部に高気圧の尾根が居
座るとの予報も買い意欲を強めた。
 11月限は1029.25セントで取引を開始。アジアの時間帯の時間外取引では
1020セント台後半で上値重く推移。欧州の時間帯には上昇して1030セント台に
乗せると、米国の時間帯にはさらに一段高となり1040セント台に乗せた。高値は
1043.75セントまであった。引けもあまり下げずに1040セント台を維持し
た。

 この日発表された7月の全米油糧種子加工業者協会(NOPA)大豆圧砕高は1億
9570万Buと、事前予想平均の1億9159万Buを大幅に上回った。また今年1
月以来の高水準となった。大豆油在庫は13億7800万ポンドと、前月比0.8%増
となったが、前年同月比では14.68%減だった。

 中国がカナダ産菜種に反ダンピング制裁として75.8%の関税を14日から適用し
ていることで、前日急落していたたウィニペグ菜種がこの日、カーニー首相が菜種農家
救済策を検討する方針を出したことで急反発した。

 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは、引き続きプレーンズから熱波が侵入しているが、大半のコーンや
大豆の産地で15日の最高気温が35℃を超えることはないだろう。コーンベルト北部
では散発的な降雨と雷雨が発生して、夏作物にとって十分な土壌水分を維持して、一部
では過剰になっている。
 米国中部では高気圧の尾根が居座るため、今後数日間はプレーンズ中部および南部〜
米国南部中央部にかけての地域で酷暑になりそうだ。一方、寒冷前線の通過でプレーン
ズ北部やコーンベルトの大半では酷暑になることはなさそうだ。
 6〜10日間予報に関しては、8月20〜24日にかけて、米国の大半で気温、雨量
ともに平年並み〜上回るだろう。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、北部を除き高温でおおむね降雨がない天気となっており、ネブラス
カ州南西部を北限として、15日の最高気温が38℃に達しそうだ。プレーンズ中部お
よび南部の高温乾燥の天気で灌漑の必要性が増しており、放牧地や牧草地、一部夏作物
に対するストレスが増大している。
 米国南部では、局地的に大雨となっており、一部では洪水被害が見られる。作物には
恵みとなっているが、農作業は停滞している。

 大豆製品は、大豆粕は総じて軟調、大豆油は反発。大豆か戻したことに支援されるな
か、大豆粕売り/大豆油買いのストラドル商いが顕著だった。
 大豆粕12月限は前日比0.50ドル安の294.50ドル。
今日の材料
・コーンベルトでは、大半のコーンや大豆の産地で15日の最高気温が35℃を超える
 ことはない見込み。
・今後数日間、プレーンズ中部および南部〜米国南部中央部にかけての地域で酷暑見込
 み。
・今後数日間、寒冷前線の通過でプレーンズ北部やコーンベルトの大半では酷暑になる
 ことはない見込み。
・7月の全米油糧種子加工業者協会(NOPA)大豆圧砕高は1億9570万Buと、
 今年1月以来の高水準。
・カナダ、中国の高関税適用の菜種農家に対して支援策を検討=カーニー首相。

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