【これからの見通し】金曜日のパウエル待ちとなる中、きょうはFOMC議事録をチェック 今週は、金曜日のジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長講演待ちとなっている。そのなかで、本日はFOMC議事録(7月29-30日開催)が公表される。このときは政策金利据え置きが決定されたが、ボウマン副議長とウォラー理事が25bp利下げを主張したことが目を引いた。両名ともトランプ大統領に近いとの見方があり、中銀独立性に不透明感が広がる結果であった。つまり、政治的な忖度の面もあったようだ。 しかし、その後の米雇用統計で非農業部門雇用増が予想を下回り、さらに前回および前々回の数字が大幅下方修正となった。市場ではファンダメンタルズ面からも次回9月の利下げを織り込む動きをみせ、現在に至っている。 今回の議事録は米雇用統計発表前の段階の議論ということで、やや過去のものとの印象がある。しかし、その段階でその他メンバーからも利下げの必要性が指摘される議論があった場合は、ドル売りに反応しそうだ。 ただ、今週は金曜日のパウエル講演待ちとなっており、ドル相場は一進一退。方向感に欠ける取引が続いている。FOMC議事録に対する反応も一時的にとどまりそうだ。 この後の海外市場で発表される経済指標は、南ア消費者物価指数(7月)、ユーロ圏消費者物価指数(HICP・確報値)(7月)、米MBA住宅ローン申請指数(08/09 - 08/15)など。ユーロ圏消費者物価は確報値とあって新鮮味に欠けるものとなっている。 発言イベント予定は、ラガルドECB総裁が世界経済フォーラム国際ビジネス評議会(IBCC)に出席する。ウォラーFRB理事が「ブロックチェーンシンポジウム2025」に出席する。ボスティック・アトランタ連銀総裁が経済見通しに関する討論会に出席する。米週間石油在庫統計、米20年債入札(160億ドル)などが予定されている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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