金・銀午前=金が続伸、米大統領のクック解任やデジタル課税報復警告で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【場況】
 金が続伸。円安を受けて買い優勢で始まった。その後は、円高に振れたことが圧迫要
因になったが、ドル建て現物相場の押し目を買われると、地合いを引き締めた。銀の商
いは成立しなかった。
 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が6円安〜70円高、金ミニが43.0
〜62.0円高、ゴールドスポットが333円高、銀が出来ず。
 午前11時2分現在の出来高は、金が1万6052枚、金ミニが6025枚、ゴール
ドスポットが533枚、銀が0枚。
【NY金はドル高で戻りを売られる】
 金はドル高が圧迫要因になった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演で
利下げが示唆されたが、今後発表される米雇用統計やインフレ指標次第とみられてお
り、金利据え置きの可能性もあるという。ドル高に振れ、ポジション調整の動きが出
た。
 トランプ米大統領は、ロシアのプーチン大統領と最近話したと明らかにした上で、プ
ーチン氏がウクライナのゼレンスキー大統領を嫌っていることが両首脳の会談実現を妨
げているとの認識を示した。ロシアが応じなければ「非常に大きな結果」を招く可能性
があると警告し、2週間以内に進展がなければ自ら介入する意向を示唆した。
 トランプ米大統領は、クック米連邦準備理事会(FRB)理事が住宅ローン申請書類
を巡り不正を働いたとする大統領側近の指摘を受け、即時解任に踏み切った。また米国
のハイテク企業に打撃を与えるデジタルサービス課税に対する報復措置として、追加関
税および先端技術や半導体に対する輸出規制を課す可能性を示唆した。ドル安に振れ、
ドル建て現物相場の押し目を買われた。
 金先限は夜間取引で1万6158円まで上昇した。円安が支援要因になった。円相場
は1ドル=147円台後半で円安が一服し、147円前後まで円高に振れた。
【ドル建て現物相場】
 金のドル建て現物相場は、堅調。きのうの海外市場では、米連邦準備理事会(FR
B)の9月利下げ観測を受けて押し目を買われたが、ドル高を受けて上げ一服となっ
た。アジア市場では、朝方の3354.76ドルから、3351ドル台に下落したが、
米大統領がクック米連邦準備理事会(FRB)理事を解任したことや、デジタル課税を
巡って輸出制限や関税を警告したことを受けて押し目を買われた。
 午前11時現在、3376.95ドルで推移、銀は3869セントで推移。前営業日
の大引け時点は金が3367.78ドル、銀が3894セント。

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