貴金属は、総じて上昇して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優 勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク高を受けて堅調と なろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は41.71ドル高 の3450.02ドル、銀が76セント高の3957セント、プラチナが13.14ド ル高の1365.70ドル、パラジウムは0.21ドル安の1104.10ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.10/12円で、前営業日の 大引け時点から0.02円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が1万6450円前後、銀は185.0円前後、プラチナ は5935円前後、パラジウムは5300円前後。 【NY金は米FRBの利下げ見通しが支援】 金は前週末の海外市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを受けて買い 優勢となった。 金は米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しが支援要因になった。7月の米個人 消費支出(PCE)価格指数は前年比2.6%上昇した。伸びは6月の2.6%と変わ らずだった。前月比は0.2%上昇、前月は改定なく0.3%上昇だった。変動の大き い食品とエネルギーを除いたコア指数は前年比2.9%と2月以来5カ月ぶりの大幅な 伸びを記録した。一方、8月の米ミシガン大消費者信頼感指数確報値は58.2とな り、速報値の58.6から低下し、3カ月ぶりの低水準となった。1年先のインフレ期 待は4.8%と速報値の4.9%から鈍化した。5〜10年先のインフレ期待も3.5 %と速報値の3.9%から鈍化した。インフレ期待の鈍化を受けて米FRBの利下げ見 通しが高まった。 米首都ワシントンの連邦巡回区控訴裁判所は29日、トランプ大統領の関税の大半が 違法との判決を下した。政権が連邦最高裁判所へ上訴する機会を与えるため、10月1 4日までは関税を維持することを認めた。控訴裁が取り上げたのは、トランプ大統領が 4月に発動した相互関税と、2月に中国、カナダ、メキシコに対して発動した関税の合 法性。大統領が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき関税を課す権限はないなど とした。 フランスのマクロン大統領は、ロシアのプーチン大統領が週明け9月1日までにウク ライナのゼレンスキー大統領との会談へのコミットメントを示さなければ、トランプ米 大統領を欺くことになるだろうと述べた。 銀は前週末の海外市場は、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。 【プラチナはドル安や金堅調が支援】 プラチナは前週末の海外市場では、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。 プラチナはドル安や金堅調が支援要因になった。米連邦準備理事会(FRB)の利下 げ見通しが支援要因になった。一方、8月の中国の製造業購買担当者景気指数(PM I)は49.4となり、節目となる50を5カ月連続で下回った。内需がさえない中、 製造業者が米国との貿易交渉を見極めようと様子を見ていることが示された。インドの モディ首相と中国の習近平国家主席は、31日開幕の上海協力機構(SCO)サミット に合わせ首脳会談を行った。モディ氏は中国との関係改善に尽力していると述べた。 <今日の予定> ●米国・カナダ(勤労感謝の日) ・中国製造業購買担当者景況指数 2025年8月(財新) ・ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2025年8月確報(Markit) ・ユーロ圏雇用統計 2025年7月(EUROSTAT) ・英マネーサプライ 2025年7月(BOE) MINKABU PRESS 東海林勇行
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