株価指数先物【寄り前】 4万3000円および+1σを射程に入れたロング対応

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 42910 +280 (+0.65%)
TOPIX先物 3101.0 +18.0 (+0.58%) 
シカゴ日経平均先物 42880 +250
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 4日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。8月の米ISM非製造業総合景況指数は52.0と前月(50.1)から上昇し、市場予想を上回ったことで米景気が底堅さを保っているとの見方に向かわせた。8月のADP雇用統計は市場予想を下回ったほか、米新規失業保険申請件数が予想を上回るなど、雇用関連の弱い結果を受けて米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げへの期待が高まった。

 S&P500業種別指数は小売、耐久消費財・アパレル、銀行が上昇した一方で、食品・飲料・タバコ、運輸、公益事業が弱い。NYダウ構成銘柄では、アマゾン・ドット・コム、ゴールドマン・サックス・グループ、スリーエム、アメリカン・エキスプレスが買われた。半面、セールスフォース、アムジェン、コカ・コーラ、ボーイングが軟調。

 シカゴ日経平均先物の清算値は大阪比250円高の4万2880円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比変わらずの4万2630円で始まった。その後は日中の大幅上昇に対するロング解消の動きから4万2500円まで軟化する場面もみられた。ただし、米国市場の取引開始後にロングの動きが強まると一気に4万2800円台を回復した。買い一巡後は4万2830円~4万2880円辺りでの高値保ち合いを継続。終盤にかけてレンジを上抜けて4万2920円まで買われ、4万2910円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。前日の日中取引で600円を超える上昇で25日移動平均線(4万2260円)を上抜けたが、ナイトセッションで一段高となり、ボリンジャーバンドの+1σ(4万3240円)とのレンジに移行した。ナイトセッションでは4万2500円を割り込まなかったことで、オプション権利行使価格の4万2500円から4万3000円でのレンジが意識されそうである。

 4万3000円は足もとで上値を抑えられていた水準であり、利益確定に伴うロング解消の動きも入りやすいだろう。5月下旬以降は+1σも抵抗線として機能していたこともあり、買い一巡後は膠着感が強まりそうである。ただし、前日の4万2000円割れ水準からの連日の上昇で4万3000円に接近することで、レバレッジ型ETFのヘッジ対応の動きが意識されてくる。

 5日の米国では雇用統計の発表が予定されており、結果を見極めたいとする模様眺めムードも強まりそうだが、足もとでの雇用関連指標の弱い結果もあって、雇用統計についても弱い内容になるとみられる。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率が一段と高まる可能性があるだろう。

 そのため、ショートカバーを誘う動きも意識されると考えられ、オプション権利行使価格の4万2500円から4万3500円でのレンジを想定する。

 4日の米VIX指数は15.30(3日は16.35)に低下した。25日線(15.82)を割り込んできたことで、直近安値の14.12辺りが意識され、リスク選好に向かわせそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.82倍に上昇した。一時13.84倍まで上げており、-1σ(13.75倍)を突破して中心値となる25日線(13.83倍)を捉えてきた。日経平均株価が4万3000円に接近する局面では、指数インパクトの大きい値がさ株の影響が大きくなりそうであり、相対的に日経平均型優位の流れになりそうである。25日線のほか75日線(13.85倍)を捉えてくるようだと、200日線(13.94倍)が射程に入ってくるだろう。

株探ニュース

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