[今日の視点]貴金属=金は反発、プラチナは反落

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が反発して寄り付く見通し。金はドル建て現物相場の上昇と円安を受け
て買い優勢となろう。銀はニューヨーク安を受けて売り優勢となろう。プラチナ系貴金
属(PGM)はプラチナがニューヨーク安を受けて軟調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は3.33ドル高の
3541.75ドル、銀が30セント安の4056セント、プラチナが35.90ドル
安の1371.40ドル、パラジウムは20.14ドル安の1119.36ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=148.47/49円で、前営業日の
大引け時点から0.22円の円安。
 先限の寄り付き目安は、金が1万7070円前後、銀は190.4円前後、プラチナ
は6130円前後、パラジウムは5400円前後。
【NY金は利食い売りが圧迫】
 金はきのうの海外市場は、利食い売りが出て軟調となった。
 金は利食い売りが圧迫要因になった。米雇用統計の発表を控えて利食い売りが出た。
ただ8月の全米雇用報告によると、民間雇用者数は5万4000人増で市場予想の6万
5000人増を下回った。米新規失業保険申請件数は8000件増の23万7000件
となった。予想以上に増加し、労働市場の軟化を示唆した。市場予想は23万件だっ
た。労働市場の減速で米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が強いことは下支え要
因である。一方、8月の米ISM非製造業総合指数は52.0となった。前月の
50.1から上昇したが、労働市場の緩和により雇用は依然として低調に推移した。市
場予想は51.0。
 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、来年に失業率が小幅上昇し、インフレ傾
向が緩和するという自身の予想が達成されれば、政策金利の段階的な引き下げが正当化
されるとの見解を示した。トランプ米大統領が米連邦準備理事会(FRB)理事に指名
したミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は、議会上院銀行委員会の指名公聴
会に臨んだ。一方、米司法省は、住宅ローン契約に関する不正疑惑を巡り、米大統領が
解任を表明したクックFRB理事に対する捜査を開始した。
 ウクライナのゼレンスキー大統領と欧州首脳らは、パリでウクライナ支援の有志国連
合の会合を開いた。フランスのマクロン大統領によると、ロシアとの和平合意が成立し
た場合、ウクライナに対する「安全の保証」の一環として26カ国がウクライナに部隊
を派遣する用意があると表明した。米国はウクライナに対する安全の保証への支援を近
日中に最終決定する。
 銀はきのうの海外市場は、ドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。
【プラチナはドル高や金軟調が圧迫】
 プラチナはきのうの海外市場では、ドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。
 プラチナはドル高や金軟調が圧迫要因になった。労働市場の減速で米連邦準備理事会
(FRB)の利下げ観測が強いが、米雇用統計の発表を控えて利食い売りが出た。一
方、トランプ米大統領は、日本から輸入する自動車などに対する関税引き下げに関する
大統領令に署名した。自動車も含め、従来の関税率が15%未満の品目は15%とし、
15%以上だった品目には追加関税が課されないと明記した。米側は日本の履行状況を
監視し、約束が守られていない場合は大統領令を修正できるとの条項も明記した。
<今日の予定>
・全世帯家計調査・消費支出 2025年7月(総務省)
・独製造業受注 2025年7月(経済技術省)
・英小売売上高 2025年7月(国立統計局)
・ユーロ圏域内総生産 2025年4-6月期確報(EUROSTAT)
・米雇用統計 2025年8月(労働省)
・建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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