【場況】 金が反発。ドル建て現物相場の上昇と円安を受けて買い優勢で始まった。その後は、 ドル建て現物相場が堅調となったが、円安一服に上値を抑えられた。銀はニューヨーク 安を受けて先限が下落した。 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が48〜68円高、金ミニが46.5〜 70.5円高、ゴールドスポットが333円高、銀が4.1円安。 午前11時2分現在の出来高は、金が1万7258枚、金ミニが5568枚、ゴール ドスポットが429枚、銀が4枚。 【NY金は利食い売りが圧迫】 金は利食い売りが圧迫要因になった。米雇用統計の発表を控えて利食い売りが出た。 ただ8月の全米雇用報告によると、民間雇用者数は5万4000人増で市場予想の6万 5000人増を下回った。米新規失業保険申請件数は8000件増の23万7000件 となった。予想以上に増加し、労働市場の軟化を示唆した。市場予想は23万件だっ た。労働市場の減速で米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が強いことは下支え要 因である。一方、8月の米ISM非製造業総合指数は52.0となった。前月の 50.1から上昇したが、労働市場の緩和により雇用は依然として低調に推移した。市 場予想は51.0。 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、来年に失業率が小幅上昇し、インフレ傾 向が緩和するという自身の予想が達成されれば、政策金利の段階的な引き下げが正当化 されるとの見解を示した。トランプ米大統領が米連邦準備理事会(FRB)理事に指名 したミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は、議会上院銀行委員会の指名公聴 会に臨んだ。一方、米司法省は、住宅ローン契約に関する不正疑惑を巡り、米大統領が 解任を表明したクックFRB理事に対する捜査を開始した。 ウクライナのゼレンスキー大統領と欧州首脳らは、パリでウクライナ支援の有志国連 合の会合を開いた。フランスのマクロン大統領によると、ロシアとの和平合意が成立し た場合、ウクライナに対する「安全の保証」の一環として26カ国がウクライナに部隊 を派遣する用意があると表明した。米国はウクライナに対する安全の保証への支援を近 日中に最終決定する。 金先限は夜間取引で1万7137円まで上昇した。ニューヨーク市場で押し目を買わ れたことや円安が支援要因になった。円相場は1ドル=148円台前半で円安が一服し た。銀先限は190.4円に下落した。 【ドル建て現物相場】 金のドル建て現物相場は、堅調。きのうの海外市場では、米雇用統計の発表を控えて 利食い売りが出た。ただ労働市場の減速が示されたことを受けて押し目を買われた。ア ジア市場では、朝方の3542.88ドルから、ドル安を受けて堅調となった。 午前11時現在、3551.97ドルで推移、銀は4077セントで推移。前営業日 の大引け時点は金が3538.42ドル、銀が4086セント。 MINKABU PRESS
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