シカゴコーン市況=総じて反発、強気な輸出検証高と米利下げ観測から

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/09    398.00      403.75      394.00      403.00      + 4.00
  2025/12    417.00      422.25      415.00      421.75      + 3.75
  2026/03    435.25      440.25      433.50      439.50      + 3.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       194,421         274,849        1,469,302 (+  5,598)
注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(9月4日までの週)
 コーン:144万2910トン(前週改定値:140万9720トン)
 小 麦: 42万4993トン(前週改定値: 80万3760トン)
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*米農務省発表の週間コーン作付け進度報告(9月7日までの週)
 コーン:ド  ウ :95%(前週90%、前年94%、平年95%)
     デ ン ト:74%(前週58%、前年72%、平年75%)
     成  熟 :25%(前週15%、前年28%、平年25%)
     収  穫 : 4%(前週 — 、前年 5%、平年 3%)
     「良」以上:68%(前週69%、 前年64%)
     「劣」以下: 9%(前週 8%、 前年12%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(9月14日−9月18日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を下回る〜平年並。
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 コーンは総じて反発。終値の前営業日比は変わらず〜4.00セント高。中心限月の
12月限は3.75セント高の421.75セント。
 米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高が前週に続いて140万トン台を記録す
る強気な内容だったことや、米利下げ観測が買い支援要因となった。12日に発表の
USDA月例需給報告前の買い戻しが見られたことも上昇の一因となった。

 12月限は417セントで取引を開始した後は、米国の時間帯半ばを迎えるまで
417セントを上値抵抗線とするもちあいとなった。この安もみのなかで415セント
の安値を記録。終盤には強気な米輸出や米利下げ観測が手掛かりとなって地合いを引き
締め、終盤に422.25セントの高値を記録。高値からの押しが浅いまま、この日の
高値に近い水準で取引を終えた。
 USDAによると、米国の9月4日時点の週間輸出検証高は144万2910トン
で前週の140万9720トンを上回った。一方の累計は64万9501トンで前年同
期の48万1989トンを約35%上回っている。
 USDAによると9月7日時点のコーンのドウ率は95%で前年の94%をやや上
回ったが、平年の95%と同率。デント率は74%で前年の72%を上回ったが、平年
の75%をやや下回った。また、成熟率は25%で前年の28%を下回ったが平年と同
率だった。収穫率は4%で前年の5%は下回ったが平年の3%は上回った。
 一方の作柄のうち良以上の比率は前週より1%低下した68%、劣以下の比率は前週
と同率の9%。

*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは気温が低下しながらも降雨はなくコーンと大豆の成熟に適した天気
となっている。ただ9月6〜7日にかけて多くの地域で気温は3℃以下まで低下したほ
か、降霜が発生しており未成熟の夏穀物への影響が懸念される。

 今後5日間は中西部南部を含む多くの地域では降雨は発生しないだろう。なお、中西
部北部では散発的な降雨が発生する見込み。また週後半にかけて気温が上昇し、コーン
ベルト西部では最高気温は32℃前後に達すると予想される。
 9月13日〜9月17日は気温は全国的に平年並〜平年を上回るだろう。また、コー
ンベルト中部および東部の雨量は平年を下回るもよう。
 シカゴ小麦は反発。SovEconがロシアの2025年小麦生産量を前回の予測
8540万トンから8610万トンに引き上げたものの、世界的な供給増加はこれまで
の下落で既に織り込まれており、反応は限られた。一方でコーンが米利下げ観測が強気
材料視されたことで買い優勢で運ばれた。なお、日中取引終了後に発表された作柄報告
で春小麦の収穫率は概ね平年並みの85%だった。
 12月限は前営業日比4.50セント高の523.75セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズではカンザス州およびその周辺地域で散発的な降雨が発生。プレーンズ北
部では暖かななか降雨が発生しているが、春小麦の収穫などが進行している。
 米国南部では、フロリダ半島以外では気温が低下するなか降雨は発生していない。多
くの地域では夏穀物の成熟および収穫に適した天気が広がっている。
今日の材料
・米コーンベルトでは気温が低下しながらも降雨はなくコーンと大豆の成熟に適した
 天気に。
・9月6〜7日にかけてコーンベルト一部で降霜発生も。
・週後半にかけて気温が上昇し、コーンベルト西部では最高気温は32℃前後に
 達する見込み。
・9月4日時点の週間輸出検証高は9月4日時点の週間輸出検証高は144万2910
 トンで前週の140万9720トンを上回る。
・9月7日時点のコーンのドウ率は95%で前年の94%をやや上回ったが、平年の
 95%と同率。
・デント率は74%で前年の72%を上回ったが、平年の75%をやや下回る。
・成熟率は25%で前年の28%を下回ったが平年と同率。
・収穫率は4%で前年の5%は下回ったが平年の3%は上回る。
・作柄のうち良以上の比率は前週より1%低下した68%、劣以下の比率は前週と
 同率の9%。
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