[今日の視点]貴金属=金が反落、プラチナは続伸

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が反落して寄り付く見通し。金はニューヨーク安を受けて売り優勢とな
ろう。銀は夜間取引でまちまちとなった。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニ
ューヨーク高を受けて堅調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は6.40ドル安の
3640.15ドル、銀が2セント高の4115セント、プラチナが10.03ドル高
の1394.53ドル、パラジウムは34.47ドル高の1181.00ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.36/38円で、前営業日の
大引け時点から0.07円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万7420円前後、銀は192.0円前後、プラチナ
は6180円前後、パラジウムは5400円前後。
【NY金は米PPIの伸び鈍化も利食い売りが圧迫】
 金はきのうの海外市場は、米生産者物価指数(PPI)の伸び鈍化が支援要因になっ
たが、利食い売りが出て上げ一服となった。
 金は米生産者物価指数(PPI)の伸び鈍化が支援要因になったが、利食い売りが出
て上げ一服となった。8月の米PPIは前月比0.1%下落し、予想外のマイナスとな
った。前年比では2.6%上昇と伸びは前月の3.1%から鈍化し、市場予想の3.3
%上昇を下回った。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が強いが、17日の米連
邦公開市場委員会(FOMC)での25ベーシスポイント(bp)利下げの見方に変わ
りはなかった。
 トランプ米大統領はイスラエルのネタニヤフ首相に対し、カタール国内でイスラム組
織ハマスを攻撃するという決定は賢明ではなかったと伝えた。一方、北大西洋条約機構
(NATO)加盟国のポーランドが、自国の領空内でロシアのものとみられるドローン
(無人機)を撃墜したことを受け、英仏独やカナダなどのNATO加盟国から非難の声
が相次いだ。ロシアはこの件への関与を否定した。
 銀はきのうの海外市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しやドル安再開
を受けて買い優勢となった。
【プラチナは米利下げ見通しやドル安再開が支援】
 プラチナはきのうの海外市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しやドル
安再開を受けて買い優勢となった。
 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しやドル安再開が支援要因にな
った。8月の米生産者物価指数(PPI)は前月比0.1%下落し、予想外のマイナス
となった。ただ17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での25ベーシスポイント
(bp)利下げの見方に変わりはなかった。
 ワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)の四半期報告によ
ると、2025年は26トンの供給不足となり、3年連続の供給不足となることが予想
された。前回予想から4トン下方修正された。金に対する割安感から宝飾品需要が増加
したことに加え、中国の地金・コインの需要急増などが背景にある。トレヴァー・レイ
モンドCEOは、「プラチナ市場は構造的な供給不足に陥っており、プラチナへの投資
は依然として魅力的である。金に対するプラチナの大幅なディスカウントが続いている
ことも、プラチナの魅力を高めている。これは特に中国で顕著で、宝飾品需要、地金・
コイン需要ともに、2025年は極めて力強い伸びを示すと予測されている」と述べ
た。
<今日の予定>
・企業物価指数 2025年8月(日本銀行)
・欧州中央銀行理事会結果公表(ECB)
・米新規失業保険申請件数(労働省)
・米消費者物価指数 2025年8月(労働省)
・米財政収支 2025年8月(財務省)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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