【これからの見通し】米CPIとECB金融政策に注目 きょうは米消費者物価視指数(CPI)とECB理事会の金融政策発表が注目イベントとなる。昨日の米生産者物価指数(PPI)は予想以上の鈍化を示しており、きょうの米CPIが下振れすれば、市場の米利下げ観測が一段と高まることとなる。ただ、現時点でのCMEフェドウォッチでは9月利下げについて、25bpを92%、50bpを8%と織り込んでいる。米PPIの下振れによる影響はほとんどみられていない。焦点は年内3回利下げが市場にどの程度織り込まれてくるのかとなりそうだ。 ECB理事会については市場で政策金利の据え置きがコンセンサスとなっている。金融当局者らからは様々な見方が示されているが、おおむね2%インフレ目標を達成したとの認識が中心となっている。来年春くらいまでは、政策金利を動かせない状況が見込まれている。欧州では景気動向とともにフランスなどの政治情勢に注目材料となっている。フランス長期債利回りはイタリア債を上回っており、政局混迷がフランスという国の信用力にも影響を与えている。ラガルドECB総裁からのコメントが注目されそうだ。 この後の海外市場で発表される経済指標は、上記のほかにも南アフリカ製造業生産高(7月)、トルコ中銀政策金利(9月)、ブラジル小売売上高(7月)、メキシコ鉱工業生産指数(7月)、ドイツ経常収支(7月)、米新規失業保険申請件数(08/31 - 09/06)などが予定されている。 発言イベント関連では、ラガルドECB総裁の記者会見が、ほぼ唯一の材料となる。その他では、米30年債入札(220億ドル)実施、OPEC月報公表なども予定されている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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