[今日の視点]貴金属=金とプラチナが下落、円高などが圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金とプラチナが下落して寄り付く見通し。金はニューヨーク安と円高を受
けて売り優勢となろう。銀はニューヨーク高を受けて小幅高となろう。プラチナ系貴金
属(PGM)はプラチナが円高を受けて軟調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は0.30ドル高の
3637.06ドル、銀が41セント高の4152セント、プラチナが7.02ドル安
の1381.60ドル、パラジウムは15.24ドル高の1192.00ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.18/20円で、前営業日の
大引け時点から0.54円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万7365円前後、銀は192.5円前後、プラチナ
は6180円前後、パラジウムは5400円前後。
【NY金は米新規失業保険申請件数の増加で下げ一服】
 金はきのうの海外市場は、手じまい売りが出たが、米新規失業保険申請件数の増加を
受けて下げ一服となった。
 金は米新規失業保険申請件数の増加が下支えになった。8月の米消費者物価指数(C
PI)は前年比2.9%上昇した。前月の2.7%上昇から加速、1月以来の大幅な伸
びとなった。一方、米新規失業保険申請件数は2万7000件増の26万3000件
と、2021年10月以来、約4年ぶりの高水準となった。来週の米連邦公開市場委員
会(FOMC)の25ベーシスポイント(bp)利下げの見方に変わりはなかった。一
方、欧州中央銀行(ECB)理事会で、予想通り中銀預金金利を2.0%に据え置い
た。市場では、来年のインフレ率が目標値を下回るため追加緩和が必要になるとの見方
が根強いが、次の動きについては何も示唆しなかった。
 国連安全保障理事会は12日に会合を開き、無人機(ドローン)によるポーランド領
空侵犯について協議する。領空侵犯についてはポーランド大統領が「ロシアによる北大
西洋条約機構(NATO)の対応を試す試み」としている。一方、イスラエルのネタニ
ヤフ首相は、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸の大規模な入植地建設計画を推進する合
意に署名した。国連安全保障理事会は、イスラエル軍がイスラム組織ハマス幹部を狙っ
て行ったカタールへの空爆について、直接イスラエルを名指ししない形で非難する声明
を発表した。米国を含む15の理事国全てが賛成した。
 銀はきのうの海外市場は、ドル高一服を受けて押し目を買われた。
【プラチナはドル高一服や金の下げ一服が支援】
 プラチナはきのうの海外市場は、ドル高一服や金の下げ一服を受けて押し目を買われ
た。
 プラチナはドル高一服や金の下げ一服が支援要因になった。米新規失業保険申請件数
の増加を受けて米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が強い。来週の米連邦公開市
場委員会(FOMC)での25ベーシスポイント(bp)利下げの見方に変わりはなか
った。
<今日の予定>
・英貿易収支 2025年7月(国立統計局)
・英鉱工業生産指数 2025年7月(国立統計局)
・独消費者物価指数 2025年8月確報(連邦統計庁)
・米消費者信頼感指数 2025年9月速報値(ミシガン大)
・建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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