シカゴコーン市況=続伸、12月限は引けで430セント台維持

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/09     402.50      405.25      398.50      399.00        0.00
  2025/12     419.75      430.25      417.00      430.00      +10.25
  2026/03     436.75      447.50      434.50      447.25      +10.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物        未入電         207,674       1,494,239 ( + 12,180)
注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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 米国産コーン(9月12日発表)     単位:百万Bu
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                                2025/26年度             2024/25年度
        発表日                9/12      8/12         9/12      8/12
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    作付面積            98.7      97.3         90.6      90.6
    収穫面積            90.0      88.7         82.9      82.9
    単  収           186.7     188.8        179.3     179.3
    期初在庫           1,325     1,305        1,763     1,763
    生  産          16,814    16,742       14,867    14,867
    輸  入              25        25           20        25
    供給合計          18,165    18,072       16,650    16,655
    飼料用            6,100     6,100        5,675     5,675
    食品・種・工業用       6,980     6,980        6,820     6,855
    内エタノール         5,600     5,600        5,435     5,470
    国内消費計         13,080    13,080       12,495    12,530
    輸  出           2,975     2,875        2,830     2,820
    需要合計          16,055    15,955       15,325    15,350
    期末在庫           2,110     2,117        1,325     1,305
    農家平均価格           390       390          430       430
    在庫/消費率          13.1      13.3          8.6       8.5
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 注)作付面積=百万エーカー、収穫面積=百万エーカー、単収=Bu/エーカー、
   農家平均価格=セント、在庫/消費率は%
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*米気象庁発表の6−10日予報(9月18日−9月22日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年並み〜上回る。
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 コーンは総じて続伸。終値の前営業日比は変わらず〜10.25セント高。中心限月
の12月限は10.25セント高の430.00セント。

 貴金属や原油など他の商品が騰勢を強めたことで、シカゴ穀物全体に買い意欲が強ま
った。注目の米農務省(USDA)の月例需給報告では、米国産の作付面積や収穫面積
が上方修正されたことが意外視されたものの、単収の低下で生産高の上方修正幅は大き
くならず、むしろ輸出が上方修正されたことで、期末在庫が小幅ながら下方修正された
ことが好感された。

 12月限は419.75セントで取引を開始。アジアの時間帯や欧州の時間帯の時間
外取引では419セント台を中心とした小浮動が続いた。米国の時間帯に入ると420
セント台に乗せたが、需給報告でいったん下振れしたあと上昇して、後半にこの日の高
値となる430.25センンを付けて、引けも430セント台を維持した。
 9月限は変わらずで納会となった。

 米農務省(USDA)の月例需給報告で、25/26年度の米国産コーンの生産高は
168億1400万Buと、前月の167億4200万Buから上方修正された。需要
では輸出が29億7500万Buと、前月の28億7500万Buから上方修正され
た。期末在庫は21億1000Buと、前月の21億1700万Buから下方修正され
た。期末在庫率は13.1%と、前月の13.3%から低下した。

 ブラジルの25/26年度生産高は1億3100万トン、アルゼンチンは5300万
トンと、ともに前月から据え置かれた。
 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトの降雨は南北ダコタ州〜五大湖地域北部などの北辺の地域に限られた。
その他の地域で高めの気温となり、コーンや大豆の生育には好ましいものとなってい
る。ただコーンベルト南部では、また成熟していない作物にとって土壌水分不足が懸念
される。
 今後数日間、ロッキー山脈南部〜プレーンズ北部にかけての帯状の地域でまとまった
降雨(25〜75ミリ、局地的にはそれ以上)が見込まれる。その他の地域でも米国北
西部、五大湖地域、南北カロライナ州などでも降雨が発生するが、おおむね雨量は限ら
れる。メキシコ湾岸から北上してオハイオ川、ミシシッピ川中流域では降雨はなく、夏
並みの高めの気温が見込まれる。
 6〜10日予報に関しては、9月11〜15日は、全米で平年並み〜上回る気温が見
込まれ、とくに米国南央部〜コーンベルト南部の地域では季節外れの高温になる可能性
が高い。雨量については、米国北西部や米ガルフ西部〜テネシー川流域の地域で平年を
下回るが、プレーンズ、米国南西部、コーンベルト北部、フロリダ半島では平年を上回
りそうだ。

 シカゴ小麦も総じて小幅続伸。商品全面高の流れからシカゴも大豆、コーンが騰勢を
強めたことに小麦も支援されたものの、25/26年度の世界期末在庫が2億6406
万トンと400万トン弱も上方修正されたことで上げ幅は最も抑えられた。一方、米国
産の期末在庫は2500万Bu下方修正された。9月当限は変わらずで納会。
 中心限月の12月限は前日比2.00セント高の523.50セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、モンタナ州、南北ダコタ州とその周辺で散発的な降雨が発生してい
る。プレーンズ北部の降雨は農作業を停滞させているが、土壌水分を改善させて、今後
作付けられる冬小麦にとっては好ましいものとなっている。
 一方、プレーンズ中部や南部では高温で雨の無い天気となっており、夏作物の成熟や
収穫には好都合となっている。
 米国南部では、降雨はフロリダ半島とテキサス州南深部に限られている。ミシシッピ
川下流のデルタ地域以西では、これまでの低めの気温から一転して高温となり、12日
の最高気温が35℃以上となるところも出そうだ。高温乾燥で表層土の水分は減少しそ
うだが、成熟や収穫は進展しそうだ。

今日の材料
・コーンベルトの降雨は南北ダコタ州〜五大湖地域北部などの北辺の地域に限定的。
・コーンベルトのその他の地域で高めの気温となり、コーンや大豆の生育には好ましい
 ものとなっている。
・コーンベルト南部では、また成熟していない作物にとって土壌水分不足懸念。

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